車輌プロフィール
ニンジャZX-9Rのあとを受けるかたちで、2004年モデルから登場したのが、ニンジャZX-10Rだった。-(ハイフン)のあとの数字は排気量を意味し、10Rは1,000cc(998cc)を意味していた。サーキット性能ナンバーワンをコンセプトに、乾燥重量170kgに対して、水冷直4エンジンの出力は175ps。パワーウェイトレシオ(出力重量比:数値が小さい方が加速性能に優れる)が0.97となり、これは当時の量産車でもっとも小さな数値だった。このあと、2006年、2008年、2011年とモデルチェンジを受けている。この2011年モデルでは、フレームやサスを完全新設計とし、基準となるレベルを大きく上げており、エンジンの最高出力も、ついに200psまで届いていた(ラムエア加圧の場合は210ps)。2016年にもフルモデルチェンジを受け、さまざまな電子制御技術が投入された(ユーロ4排出ガス規制にも適合)。2017年にはレーサー色を濃くしたニンジャZX-10RRが、2018年にはハイグレードタイプのニンジャZX-10R SEが派生してもいる。バイクブロスでは、これらを別モデルとして設定し、項を分けた。2019年モデルでは、外観に変化はないが、エンジンのバルブ駆動にフィンガーフォロワーロッカーアームを採用するなど各部を改良し、最高出力を従来の200psから203psに向上させていた。また、これまでRRとSEに採用されていたKQS(カワサキクイックシフター)が装備された。なお、ニンジャZX-10Rの初期型が2004年モデルとして登場以来、長く海外専用モデルだった同シリーズだが、2019年3月から日本国内への正式導入が始まった。日本でも上級仕様のSEやRRがラインナップされたが、標準仕様のニンジャZX-10Rは、KRTエディションのみが販売された。2020年11月には、仕様変更を受けた2021年モデルが発表され、新しいデザインコンセプトが採用された。オイルクーラーが追加装備されたことや、車体のジオメトリー(幾何学的な配置とそれによる数値)の見直しによるアップデートが図られた。また、メーターはTFT液晶となった。2021年モデルの日本発売は2021年5月。(KRTエディションではない)標準カラーもラインナップされた。