掲載日:2009年11月03日 特集記事 › 「今・時・Z」
記事提供/2008年11月27日発行 絶版バイクス Vol.2
基本設計の正しさを証明した初代Z。
国内は900から750にスケールダウン。
輪出は900-1000-1100へとスープアップ。
KAWASAKI 750RS/Z2 1973
国内当時価格41万8000円
北米市場向けに先行発売され、爆発的なオーダーを受けた900スパ-4/Z1のボア×ストロークを66x66mm/903ccから64x58mm/746ccにスケールダウンし「750cc規制枠内」で国内販売された初代Z2。Z1との共通性は極めて高く、Z2は固定ステップ式でステップラバーはW3と共通。シートベルトはEU向けと共通だった。通称「火の玉」カラーだ。
KAWASAKI 900 SUPER4/Z1 1973
ヨーロッパ輪出仕様モデル。
先行発売された北米市場では火の玉オレンジがメインに販売されたが、ヨーロッパでは通称「イエローボール」の販売が多かったようだ。国内Z2と同様にシートベルト付きがヨーロッパ仕様の特徴ともなっている。このイエローとオレンジのカラーイメージが、後のZ1-Aのカラーリングに継承された。73年モデルまでタンクマークが小さいのが特徴。
KAWASAKI 750RS/Z2-A 1974
国内当時価格46万5000円
74年モデルとして登場した通称タイガーカラー。輪出仕様Z1-Aとの最大の違いは、ブラックアウトのエンジン仕様であることだ。初代シリーズは初期型から最終モデルのZ750F/D1までブラックエンジンだった。同年の輪出仕様Z1にはオレンジタイガーカラーがあり、70年代当時、輪出車部番を知り得たユーザーが、オレンジ外装にしていた例もあった。
KAWASAKI 900/Z1-B 1975
ヨーロッパ輪出仕様モデル
1975年モデルとして登場したZ1-B。Z1シリーズは初期型のみブラックエンジンだったが、Z1-A以降はKZ1000Mk-II が登場するまでアルミ地肌のシルバーエンジンを採用していた。Z1-Aと同タイプのグラフィックを採用しながら、地味なマルーン(茶色)とブルーにカラーチェンジされた。この75年型のカラーリングは、通称「玉虫カラー」と呼ばれている。
KAWASAKI 750RS/Z2-A後期 1975
国内当時価格46万5000円
メーカー国内呼称はZ2-A後期と呼ばれる通称[玉虫]カラー。同年輸出ではZ1-Bタイプと呼ばれるが、国内では前期/後期で区分されている。同じカラーリングを採用したZ1-Bとはエンジン処理が異なるが、サイドカバーエンブレムは初期モデルから継承されたものになっている。そんな国内仕様に対し輸出Z1-Bでは、専用エンブレムを採用していた。
06 KAWASAKI Z900 1976
ヨーロッパ輸出仕様モデル
北米仕様のKZ900に対してヨーロッパ向けはZ900の名称で登場。ヨーロッパではKZの名前が歴史的に良くないとして、他のモデルでもZの名を採用。国内のZ750F/A4と同仕様カラーリンググラフィックを採用。またこの76年式からガソリンタンクが変更され、通称外プレスのシーム溶接式ガソリンタンクを採用している。輸出最後の4本マフラーだ。
KAWASAKI Z1000A1 1977
ヨーロッパ輸出仕様モデル
76年モデルでWディスクになったZ900は、77年の1000cc移行と同時にリアディスクブレーキを採用。76年モデルから国内/輸出仕様ともにエアボックスにサイレンサーを持つ吸入システムになり、77年の1000ccモデルからは排ガス規制対応で大容量2本マフラーを採用する。国内モデルは同年にZ750F/A5に発展するが、リアはドラムブレーキ、マフラーは4本のままだった。
KAWASAKI Z1000A2 1978
ヨーロッパ輸出仕様モデル
78年型のZ1000A2は国内仕様のZ750F/D1と同仕様のカラーグラフィックを採用。ヨーロッパ仕様は初期型から一貫してシートベルトの採用とリフフェンダーが長くなっている。76年からはアメリカ現地生産車も流通し、フレームナンバーの頭文字が[5]で区分されていた。Z1時代はフレームナンバーがZ1Fだったのに対しZ1000以降はKZT00Aとなる。
KAWASAKI Z750F/POLICE 1977
国内ポリス仕様
750RS時代からポリス仕様は生産されていたが、Z750Fへの移行後も少量ながら生産された。このモデルは76/77年のA4もしくはA5モデルがベースで、リアブレーキはドラム仕様だ。白バイのリアフェンダーはヨーロッパ仕様のロングフェンダーをホワイト仕様にペイントする。
KAWASAKI Z PROTO TYPE 1971
プロトタイプモデル
過去に数多くの専門誌に掲載されているモックアップの最終プロトタイプモデル。国内向けの750ccモデルを見据えた開発が進められていた様子を垣間見ることができる。プロトモデルにはディスクキャリパーが2タイプあり、試作エンジンを搭載したモデルには、H2用ディスクローター&キャリパーを装着し走行テストが行われた。この段階ですでに完成形である。
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