掲載日:2009年03月07日 名車ライブラリ
1968年にデビューしたDT-1は、日本のトレール車の礎を築き上げたモデルとして、いまだに人気が高く、ヴィンテージトレールを語るには欠かせない1台だ。ここで紹介するDT-1はアルミH型リムが装着されている以外はノーマルのままだが、60年代後半から70年代前半のトレール車の場合、「キットパーツ」と呼ばれるスペシャルパーツを組み込み、街乗りトレール車を容易にモトクロッサーへ変身させることができた。レーサーが高価だった時代、そのようにしてモトクロスを楽しんだライダーは多く、このモデルを見て、その当時を懐かしむオーナーは多いのではないだろうか。
ボア・トロークは70mm×64mm。最高出力18.5ps/6,000rpm、最大トルク2.32kg-m/5,000rpmを発揮するエンジンだ。
DT-1の灯火類は簡単に取り外しができるように作られている。ただ、小振りのヘッドライトは6V仕様のため夜間走行は辛い。
160kmまでスピードが刻まれた大きなスピードメーターと小振りのタコメーターが並ぶコクピット。シンプルで視認性に優れる。
角型スイングアームを採用するリア周り。リアスプロケは39~52丁まで、一丁刻みで容易され、好みのものに簡単に変更できた。
純正フロントフェンダーはアルミ、リアは鉄製だった。アップフェンダーにして雰囲気を変える人も多いが、秀逸なデザインだ。
キャブレターは時代を感じさせるシンプルなモノだが、ノーマルをセッティングし、煮詰めていくだけでも充分に楽しめる。
■全長×全幅×全高 = 2,060×890×1,130mm
■軸距 = 1,360mm
■エンジン形式・種類 = 空冷2サイクル単気筒
■総排気量/ボア×ストローク = 246cc/70mm×64mm
■圧縮比 = 6.8
■最高出力 最大トルク = 18.5ps/6,000rpm 2.32kgm/5,000rpm
■始動方式 = キック式
■変速機 = 5速
■タイヤ前/後 = 3.25-19/4.00-18
■ブレーキ形式 前 = ドラムブレーキ
■ブレーキ形式 後 = ドラムブレーキ
■発売当時価格 = 19万3,000円
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