掲載日:2008年10月24日 ライダー考現学
現在免許取得のために教習所に通っているのですが、まだ第1段階なのにバイクを買ってしまいました。もちろん乗ることは出来ないので庭の置石状態ですが、このことを友人に話したところ同じことをしたという話を聞きました。どうしてライダーは先走って車両を先に手に入れたがるのでしょうか。
千葉県/取らぬなんとやらさん(アプリリア ペガソ650ストラーダ所有)
免許取得がまだなのに、うっかりバイクを買ってしまう…。理性的に考えれば法的に乗れない上に、いつから乗れるとも定まっていないバイクを購入するのは不自然だ。しかし、これは「ライダーになる!」と決めた瞬間発生する本能に基づいた行為であり、ごく自然な流れ。むしろ「何で買っちゃわないの?」くらいのスタンスでいるべきだろう。
一般的に人の行動は自らの意思で決めているように思われているが、実際は本能ゆえにその行動をとっていることが多い。この「先走ってバイクを買っちゃう」というのはまさに本能の発露そのものなのだ。ライダーというものは人だけでなれるものではなく、バイクと一体になることではじめてその存在を認識される。教習所に入ることで人は一般人からライダー候補へと姿を変えるため、その瞬間より自らの半身であるバイクを求め始めるのは仕方のないことなのだ。それに、買ってしまえば乗らなくても活用方法はいくらでも存在する。「磨く」「眺める」にはじまり、「停まっているバイクにまたがって、カッコよく走る自分をシミュレーションする」といった免許取得前だからこそできることを存分に楽しみ、ハレの舞台に備えておこう。免許がライダーを作るのではなく、「バイクと共に在る」という本能こそライダーを形作るものということを、再度我々は認識しておきたい。
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