掲載日:2009年02月16日 ライダー考現学
寒い冬を乗り切るためにバイク用防寒装備を一式そろえたら、仲間のライダーから「軟弱者」呼ばわりされてしまいました。そういう彼ら自身も寒くて凍えているのに、どうして有効な防寒対策をとらないのでしょうか。
茨城県/冬場は岡ライダーさん(ホンダ XR400Motord所有)
天気予報の最低気温は氷点下なのに、綿の入っていない革ジャン+αでツーリングし、16ビートで歯を鳴らしても防寒アイテムを導入しないライダーは意外にも多い。あまつさえ、快適な冬のバイクライフを楽しもうと、積極的に防寒アイテムを導入するライダーに対し、「軟弱者」「ぬくもりという悪魔に魂を売った」などと非難が巻き起こる光景さえ見られるほど。挙句の果てには「防寒対策は根性があればOK」と言い出す始末だ。なぜ、ライダーはそこまで防寒対策を頑なに拒むのだろうか。
バイクはクルマなどと違い、全身を用いて乗る乗り物。視覚や聴覚はもちろん、マシンの繊細なコントロールを行うには、指先やつま先にまで神経を行き届かせねばならない。バイクとの間に「中綿」や「デッドエア」という障壁をつくる防寒用品がライダーから奪うダイレクト感は相当なもので、乗る喜びを阻害するものを本能的に排除しているのだ。ただ、残念なのはいくら心頭滅却しても、冷えて凍えて動かなくなる身体には逆らえない。感覚が完全に消滅した指先より、防寒装備を整えた上での操作の方が、よりバイクに乗る喜びを味わえることに彼らは気づいていないのは残念なこと。バイクに乗るということに固執するあまり、乗って楽しむのを忘れがちなのはライダーの悪癖と言える。凍えた指先で頑張るライダーを見かけたら、せめて暖かい視線だけでも送ってやってほしい。
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