外観で驚くのは、イタリアンレッドが並んだ2階のテラス。「カラーリングや質感がよくわかる自然光の下でドゥカティを見てもらいたいんです」とのことからだ。並び方も余裕があり、あらゆる方向からバイクを眺めることができる作りだ。
ドゥカティ専門という言葉から受ける敷居の高いイメージを払拭しつつ、同時に、深遠なイタリアンの世界を知ってほしいと、ユーザーへの情報発信も積極的だ。そして表からは分からない箇所だが、ホームページの製作やショップの掃除も業者任せではなく自分たちですべて行っている。言うまでもなく、スタッフのドゥカティ、そしてこのショップへの愛情の表れから自然とそうなったのだ。「今後はショップ主体の企画も開催したいですね。私たちはこれまでのバイクショップとは違ったアプローチを考えています。現地集合、現地解散でイベントを楽しむとか」。このショップに足を運べばドゥカティのある生活を気軽に楽しむことができるのだ。
2015年の10月3日にオープンしたばかりのドゥカティ大阪ウエスト。阪神高速池田線の加島インターから近い十三筋沿いに、ドゥカティカラーのレッドとグレーが目立つ建物があった。これはテナントとして単純に建物を使うのではなく、ドゥカティストアとして設計された建物だからである。
「外から一目でバイクショップだと分かるデザインになっています」
レッドのドゥカティのサインや、イタリアンデザインがシックなショールームで話してくれたのはストアマネージャーの村田さん。氏はバイク業界以外の数多くの業種を経験しており、業界の常識に囚われない知識・経験でドゥカティ大阪ウエストの顔になっている。
「ドゥカティに興味が出てきたというお客様に、気軽に入ってもらえるように入りやすいストアであることを心掛けています」。同店のコンセプトは、「プレミアムを、もっと身近に」というもの。そのためにアットホームな雰囲気と話しやすいスタッフが揃い、お客様の来店を待っている。
バイクは買って終わりではなく、買ってから楽しむもの。ドゥカティ大阪ウエストでメンテナンスやサービスを担当するのが山口さんだ。「メンテナンスをするにあたっても、預かっているお客様のバイクを外に置かないなど、最良の条件で行うようにしています」。
自身も一人のバイク好きであることから、例え初めてドゥカティに乗るライダーが相手でも、その距離感は非常に近い。そしてドゥカティ大阪ウエストは未だ出来たばかりのため、ユーザーと一緒に成長していく「若いストア」だというのも強みだ。ベテランやマニアックなドゥカティ好きでなくとも気軽にドゥカティの世界を味わうには、フランクで親身に対応してくれる山口さんのようなスタッフの存在は心強い。
また、メンテナンスだけでなく、純正のアクセサリーでカスタムも可能だ。ライダーに合わせたポジションの変更や気軽にツーリングに出かけられる使いやすいバッグやウエア類など、さまざまなドゥカティ製アイテムについてのアドバイスも的確。そのためユーザーは、よりドゥカティを楽しく、気軽に乗ることができるのだ。
パニガーレRを囲んだドゥカティ大阪ウエストのスタッフは平均年齢も若く、自分たちでも率先してバイクを楽しんでいる。スタッフは前列右から松岡さんと奥様、ストアマネージャーの村田さん、そして吉良さん。後列右はメカニックの酒井さん、そしてメカニックと同時にセールスもこなすサービスマネージャーの山口さんだ。「ドゥカティの専門ショップというと敷居が高いと思われがちですが、そんなことはまったくありません。それこそコンビニにでも行く感覚で来ていただければ嬉しいです」
オープンしてまだ間もないが、ユーザーには初ドゥカティ、それもリターンライダーが多いと言う。それはきっと、フレンドリーなスタッフや充実した試乗車によって好みの1台をじっくりと時間をかけてみつけられるからだろう。そして、「母体が国内4メーカーや輸入車を扱っているので、国産車や別メーカーの会社の下取りでも有利だと思います。ユーズド車両も数多く揃えています」とも話してくれた。ドゥカティ大阪ウエストは、ドゥカティのテーマパークとでもいいたくなるような魅力に溢れたショップである。