掲載日:2010年01月29日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
1990年代前半は、まさにネイキッドの時代でした。レーサーレプリカブームからの転換点を作ったゼファーがヒットしたことをきっかけに、国内メーカー各社はこれまでのフルカウルモデルを中心としたラインナップを、ネイキッドバイクを主力としたものへと変えていきました。その流れの中でヤマハがリリースしたモデルが「XJR400」です。当時の空冷マシンは性能よりもテイストを重視したものが多かった中、性能を重視したTPS付き新型空冷エンジンを搭載し、軽快で元気の良い走りを実現したXJR400は大きな注目を集めました。1994年には足回りを強化したXJR400S、1995年にはエンジンにファインチューンを施し、オーリンズのリアサスとブレンボのブレーキキャリパーを採用したXJR400Rが登場。さらにスポーツ性能を磨き挙げていきます。1998年にはマイナーチェンジを受け、タンク容量や外装が変更されたほか、フロントフォークとタイヤもバージョンアップを受けました。そして、最も大きいのが2001年の仕様変更で、この時は変更箇所が250箇所に及び、マフラーもスポーティな集合タイプとなりイメージチェンジ。ブレーキキャリパーも当時のホットもモデルYZF-R1同様のモノブロックキャリパーを採用し、ミドルクラスの空冷4気筒スポーツとしての存在感は格別なものでした。その後は大きな変更も無くカラーチェンジでモデルを重ねていきますが、強化された排気ガス規制によって生産終了が決定。2008年を最後にラインナップから姿を消しました。
生産年数が長いということもあり、中古車市場での在庫は豊富です。年式を選ばなければ非常にロープライスな買い物も可能ですが、初期モデルは生産から10年以上経っていることもあり、メンテナンス技術に自信が無い場合はおすすめできません。特に1997年以前のモデルはカスタムパーツの対応も減りつつあるので注意が必要でしょう。予算の問題はありますが、購入するならやはり1998年以降の高年式モデルがベスト。現行モデルにはないスタイルとコンセプト、そして今も色褪せない“走りの空冷”の存在感はこのモデルならでは。美しさと速さを兼ね備えるネイキッドを探しているなら、XJR400シリーズは素晴らしい選択肢となり得るでしょう。
「空冷最速ネイキッド」をコンセプトとして開発。TPS付きの空冷4気筒エンジンは高圧縮でレスポンスがよく、これまで空冷=雰囲気重視と考えていたライダーたちに大きな衝撃を与えた。翌年にはスポーツ性能を強化したS、その次の年にはRと走りのレベルを高めていく。
性能諸元には大きな変更は無いが、スタイルを一新すべくマイナーチェンジを敢行。タンク、テールカウル、サイドカバー、シート表皮をはじめ灯火類も一部変更。メーターはツイントリップと時計機能付きの電気式スピードメーターへとバージョンアップ。フロントフォークにガードも追加された。
車体構成部品のうち250点を見直すというマイナーチェンジを受ける。マフラーもこれまでメガホンタイプだったものが、スポーティな集合マフラーとなった。また、単色だけだったカラーラインナップに、ヤマハインターカラーを思わせるグラフィックモデルが追加されたのもこの年からだ。
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