コンボイ
愛知県/ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキ取扱店

取材協力/コンボイ  取材・文/杉沼 えりか  撮影/佐藤 瑞希
掲載日/2014年10月31日
旧車と言うと「維持できるのだろうか」「壊れないだろうか」以外にも様々な不安を持つ人が多い。しかし旧車のスペシャルショップ『コンボイ』に任せれば、いままで悩んでいたことがスッキリと解消される。長年扱ってきた旧車の豊富な知識で、どんな小さな悩みにも快く応えてくれるショップだ。

INTERVIEW

何かと不安がつきまとう旧車を
サポートできる全てがここにある

ホンダのCB750やカワサキのZを中心に、国産旧車がズラリと並んだ『コンボイ』は、名古屋に店舗を構えた国産旧車・絶版車を得意としているスペシャルショップだ。独特の造形美を持つ旧車は今なお多くのファンを魅了してやまない。が、国産旧車と言うと、トラブルが付きまとい、何となく「乗ることが出来ないんじゃないか」と思う人が大半だろう。しかしコンボイでは、年間にして130台ほどの国産旧車の販売実績がある。つまり、毎年それだけの人が新たに旧車に乗っているという証だ。

 

「確かに古い車両だと不安な部分は多いですよね。でもその不安な部分をひとつずつ取り除いてあげればいいんですよね。例えば皆さんがよく心配されるのはパーツですね。これは現在、パーツを製作しているショップがありますし、メーカーからもまだ出るのもあります。あとは支払い方法だったり置き場所だったり。お客さんと話をしていると、何がネックになるのかが見えてきます。それを一緒に解消していけば“自分でも所有できる、乗れる!”と考えられると思います」

 

置き場はあったとしても、ガレージは無いという人にも所有可能なように、コンボイでは会社の裏に自社のセキュリティ付きの巨大ガレージがあり、普段乗らない人には有料で保管することが可能だ。こうして販売した後も、お客さんが乗り続けられるようケアをしっかりしてあげているのが特徴なのだ。

 

また、客層も幅広い。20代前半から年配の方まで様々な人が訪れる。若いユーザーに関しては口コミが大半だとか。

 

「周りの先輩が乗っていて自分も乗りたいという人が多いですよね。で、身近にちゃんと旧車に乗れている人がいると安心するじゃないですか。僕らがあれこれ言うよりも、自分たちのお客さんがちゃんと乗れている。これが一番大切だと思うんですよね」

 

また、コンボイには代表の志賀氏を含め10名のスタッフがいる。営業、メカニック、広報などそれぞれに分かれている。しかも残業をしないことを徹底しており、スタッフの休日もきちんと確保されているのだ。これには代表の志賀氏の働き方にきちんとした哲学を持っているからである。」

 

「しっかり自分の時間をつくって遊ばないと、いい仕事は出来ないんですよ。同じことばっかりやっているとマンネリしちゃう。僕だってそうですよ。残業も効率は下がるし、いいことないと思うんです。色んな場所に出かけて、色んな経験をしてもらうことで、仕事にフィードバックできると思っています。要はバランスが大切なんですよ」

 

と笑う。これは見習うべきワークスタイルだ。日本人は残業することがまだまだ美徳と捉えるのが根強いが、仕事のパフォーマンスは明らかにダウンする。仕事のあり方をきちんと考え、スタッフが胸を張れるような環境を提供しているコンボイだからこそ、ユーザーのことも徹底的に考える。何を求め、何を不安に思っているのか。もし旧車に乗りたくて思い留まっている日々を送っているなら、迷わずコンボイに行ってみるといい。もやもやとしたものが消え、旧車を所有するということに現実味を帯びてくるはずだ。

PICK UP

万全のサポート体勢と
大量のパーツストック

店内はまるでミュージアムのように国産の絶版旧車がキレイに展示されている。どれも当時のまま美しく光り輝き、いつでも連れ出してもらえるよう佇む姿はうっとりと見とれてしまうほうど。店内の奥にはメーカーのデッドストックパーツが豊富に確保され、例え小さなパーツでも注文がきたら対応できる体勢がきちんと出来ている。

 

名古屋にはいくつか絶版旧車のショップがあるが、他とも友好な関係を築いている。お客さんがバイクに乗り続けられるよう月に1回は集まるというから驚きだ。競合として争うのではなく、手を取り合っている。また、店名の“コンボイ”は、あのアメリカのトラックから由来する。これは代表の志賀氏が昔から好きであり、実際にトラックに乗っていた経験もあるからである。

 

店内はホンダのCB750やカワサキのZ系パーツを中心に数多く並んでいる。フェンダー、エアクリーナー、マフラーなど部位を問わず、所狭しと陳列されている。またストックしている在庫は別倉庫にも多数保管。どんな小さなパーツでも、ここにはあるのだ。

コンボイオリジナルのZ用シート(4万3,200円消費税8%込み)は好評発売中。この他にもCB用のシートも販売している。足付きに合わせてアンコの調整も勿論可能。自分の体型に合った厚さになれば、乗車時の安心感も増す。

コンボイオリジナルの名古屋絞りハンドル(2万952円消費税8%込み)も販売中。70年代のスタイルを目指すならコチラをチョイスしたい。また、コンボイオリジナルのハンドルクランプもあり、気になる人はホームページをチェックすべし。

ショールームの隣には天井が高い開放的な作業スペースがあり、お客さんから預かった車両やこれから店頭に並ぶ車両が整備されている。ここでは修理、メンテナンスのほか、要望に応じてカスタムも行っている。常にバックオーダーを抱えている状態だ。

誰もが憧れたホンダのCB750も店頭に置いてあった(K0、K2、K6)。どれも抜群のコンディションで、旧車とは思えない美しさだ。カスタムはサイドカバーやタンクを変えて初期型のK0スタイルにするのが人気だという。いつの時代も初期型は人気だ。

ホンダのZ50もさり気なく販売されている(39万8,000円消費税8%込み)。70年代にピクニックバイクとして登場し、今も根強いファンを持つバイクだ。これは志賀氏の若い頃の思い出が詰まっており、大好きな1台だという。

コンボイオリジナルの旧車用のオイル(7,750円消費税8%込み)。20W-50と固めの粘度で、空冷4サイクルのエンジンに適しており、夏場の熱ダレ対策のほか、冬でも問題なく使える。こうした細かい企画展開もコンボイらしい。

年に一度、コンボイ主催で『ヴィンテージバイクフェア』というイベントを開催している。全国から絶版車が集い、2014年は1,100台、2013年は2,500台が集まった。その様子をまとめた写真集も発売中(3,500円消費税8%込み)。ホームページからも購入可能。


SHOP INFORMATION

コンボイ

住所/愛知県名古屋市天白区中平5-2104
TEL/052-805-7210
FAX/052-805-7410
営業/10:30-20:00
定休/火曜、第4日曜・月曜
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