三重県鈴鹿市にある『moto-JOY』は、国産4メーカーの旧車をメインに販売から車検、整備、点検、修理、カスタムまで幅広く手がける『オーヴァーグループ』を母体とするショップだ。創業者でグループの会長である佐藤健正さんは、本田技研鈴鹿製作所、モリワキエンジニアリングを経て、1982年に『オーヴァーレーシングプロジェクツ』を設立。1984年にオリジナルフレームを採用したレースマシン『OV-01』を開発したのち、次々とオリジナルのレースマシンを製作してきた。また、公道仕様のコンプリートカスタムも発表。世界中のバイクファンの注目を集め、レーサーレプリカブームを牽引してきたいわば伝説的人物である。
近代的なスポーツモデルで最先端の技術を追求してきたイメージが強いが、一方で佐藤会長はクラシック好きでも知られており、数々のクラシックレースに自ら参戦。旧車や絶版車にも力を注いできた。2009年に新規事業として『moto-JOY』をオープン。レース活動で培ったノウハウをフィードバックし、多くのバイクユーザーを魅了している。同店でマネージャーを務める加藤匠一さんもその魅力に引き寄せられた一人だ。
「最初、憧れの有名人に会えた感動がありました。実際に一緒に働くようになり、会長自らが楽しそうに整備している姿を見て驚いたことを覚えています」
実は会長のみならず、スタッフ全員がメカニック。バイクは乗るのも触るのも好きというタイプである。マネージャーである加藤さんが営業や接客も担っている。
「1970~80年代の国産4メーカーを多く扱っていますが、当時から日本製のバイクは性能が良く、きちんと整備された車両であれば、現代の交通事情に合わせて問題なく走れます。車両によってウイークポイントもありますが、納車前に不安要素を取り除くよう整備しています。点火系、キャブレターなどはアフターパーツに交換することで、さらに信頼性を上げることができます」
一番のコダワリは、ユーザーがヴィンテージバイクを末長く楽しめるように「安心、安全」であること。外装、車体、足まわりはもちろん、必要があればエンジンの内部もしっかり手を加えている。
「一般的に旧車は“高価で壊れる”というイメージがあると思いますが、そんなことはありません。“古いからしかたがない”という言い訳はしません。お客様のニーズに合わせたご提案をさせていただいております」
車両の状態や予算、目的に合わせて整備プランや車検コースを設定。メリットとデメリットを相談しあいながら、理想的な絶版車ライフを追求していくことができるのだ。また、オーヴァーレーシングプロジェクツ製の多彩なアフターパーツも魅力だ。
「現代の交通事情に合わせ、安全性を向上することも可能です。見た目を自分好みにカッコよくカスタムしたいというのも大切です。たとえアフターパーツがなくても、オーヴァーレーシングと連携して製作することもできるので、お客様の夢や理想を形にする事が可能です。'70~'80年代の国産車は本気で世界を目指している時代の意気込み、人の思いが、その存在に力を与えているんだと思います。その魅力を感じてもらうことができたらうれしいです」
『moto-JOY』ブランドの絶版車では、長年の知識と経験、独自のルートにより、品質のよい極上車を厳選。絶版車でも納車整備を行った車両には3か月もしくは3000kmの保証が付く。車検も2コースを設定し、購入後のライフプランが見通しやすくなっている。また、絶版車を通して楽しいライフスタイルを提案すべく、たくさんのイベントを企画してる。たとえば、ショートツーリングを含めほぼ毎月行われるツーリングを企画。スポーツ走行に興味ある人に向けては、サーキット走行会に参加したり、クラシックレースに参戦したりしている。バイクの操作の基本、バランス感覚を体得するため、ビンテージトライアルクラブの活動を行うなど、お客様とスタッフが一緒になってバイクのある生活を思い切り楽しんでいる。
moto-JOY
三重県鈴鹿市国府町7678-5
TEL/059-375-1132、080-4855-3993
FAX/059-375-3100
営業/10:00-19:00
定休/水曜日・第2&4火曜日
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