モトエスエックス
広島県/MVアグスタ正規ディーラー

取材協力/モトエスエックス  取材・撮影・文/マツモトカズオ
掲載日/2014年10月31日
広島において唯一のMVアグスタディーラーでありながら、ドゥカティやモトグッツィなどのイタリアンスポーツ、2ストロークマシンをも得意とする『モトエスエックス』は、ツーリングからサーキットまで、走りを徹底的にサポートしてくれる心強さを備えたショップである。

INTERVIEW

『パイクスピーク・ヒルクライム』に挑戦
高い技術はモトエスエックスのブランド

広島にオープンして5年。イタリアンスポーツバイクの販売修理カスタムを手がける『モトエスエックス』は、MVアグスタに関しては広島唯一の正規ディーラーである。アグスタはもちろん、ドゥカティに関してもその高い技術と知識を評価されているショップでもある。

 

「普段馴染みのないMVアグスタというバイクを体験してほしいですね」

 

そう語るのは同店でフロアマネージャーを務める石田店長。“MVアグスタ”と耳にしたとき、とんでもなく高価で、乗りにくく、壊れやすく、とても素人には扱えないのではないか…、そう思うユーザーも多いだろう。しかし現在のアグスタに関しては、それらは必ずしも該当するわけではない。

 

「よく“アグスタって300万円するんやろ?”なんて言われちゃうんですが、それは誤解なんですよね。もちろん限定車にはそういう金額になるものもありますが、3気筒モデルのブルターレ800などは140万円台からラインナップされています。決して手の届かないバイク、ビックリするような金額のバイクではないのです」

“乗りにくい”、“凶暴”といったイメージも実際とは違うのだという。そしてアグスタ乗りを魅了して止まないのが、そのサウンドだ。

 

「アグスタは皆さんが想像しているよりも乗りやすいバイクです。街乗りやワインディングを快適に走ることもできれば、サーキットでその秘めたポテンシャルを存分に味わうことも出来るんです。何より、あの“音”を体感して頂きたいですね。アクセルを半分開いただけでもフェラーリサウンドが乗り手に跳ね返ってくるんです。初めて乗られた方のほぼ100%が笑顔で戻って来られますよ。音の良さ、走りの楽しさにカルチャーショックを受けられるようですね」

 

その美しい車体は所有欲を存分に満たしてくれる。そしてその性能はバイクに操る愉しみを教えてくれるのである。

 

「アグスタが気になるという方は是非、当店に気軽に来て頂きたいですね。お持ちの疑問や心配事を私たちにぶつけて欲しい。私たちがそれにお応えします。そして試乗車に乗って頂ければきっと価値観が変わるはずです」

また、モトエスエックスの名を世界に轟かせたのが今年の『パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム』へのサポートである。地上4,300メートルを一気に駆け上るという、世界で最も歴史ある、そして最も危険なヒルクライムレースと言われるこのレースに、2輪ジャーナリストの伊丹孝裕氏がMVアグスタ『F3-800』で参戦。その伊丹氏からの指名を受け、メカニックとして同行したのが、モトエスエックスの濱田工場長なのだ。伊丹氏は見事に完走し、「彼(濱田氏)がいなかったら完走できなかった」と言わしめた。そんなメカニックがバイクを担当してくれること、これはモトエスエックスの特筆すべき“特典”のひとつと言えよう。

 

「濱田は高い技術を持ち、そして決して妥協しないメカニックです。“彼にバイクを触ってもらえる”ということが当店のひとつのブランドと言えます。今回のレースで実績を残したことで、日頃お世話になっているお客様に恩返しできたと思います」

 

そう語る代表の佐伯さんはお店も切り盛りする。豊富な知識を持つムードメーカーの石田さん。そして寡黙な敏腕メカニックの濱田さん。MVアグスタの誇る3気筒、F3のようなトリオが迎えてくれる。それがモトエスエックスなのだ。

PICK UP

ツーリングにサーキットにオリジナルPV
モトエスエックスの遊び心は止まらない

イベントにも積極的なモトエスエックス。サーキットでの走行会やツーリングも企画。日帰りツーリングのほか、10月には一泊ツーリングで九州まで走ることもある。3年前からは『WDC』(ウェスト・ドゥカティ・カフェ)というイベントを福岡県、山口県のショップと合同開催。山口県の秋吉台にて開催されているこのイベントでは、ドゥカティを中心に100台を超えるエントリーがあるという。

 

最新情報はウェブを駆使して発信中。ホームページからリンクしているブログ『モトエスマガジン』やFacebookページを是非チェックして頂きたい。

 

さらに特筆すべきはYoutube『MSX television』である。ここではなんと、オリジナルのアグスタPVを製作しているのだ。クリエーターが創ったビデオは秀逸の完成度。必見である。

 

店舗は広島市の中心街から15分ほどの場所にある。イタリア国旗、アグスタ&ドゥカティのフラッグが目印だ。ショップ前に鎮座する試乗車(取材時はF3)に思わずテンションが上がってしまう。イタリアの至宝、アグスタここにあり!

モトエスエックスの信条、「みんなでたのしくバイクであそびたいのです。どのバイクが速いか、ではなく、どうしたら楽しいか。そんなことを日々考えてる、楽しいこと提案型のバイク屋です」。その想いが如実に伝わるフライヤーだ。

MVアグスタはもちろんのこと、ドゥカティに関しても極めて信頼の高いモトエスエックス。整備車検はもちろんのこと、カスタムに関しても相談を承っている。純正やサードパーティの製品のみならず、ワンオフパーツ製作も可能。

店内に超レアなドゥカティ『デスモセディチRR』を発見。モトGPで活躍した4ストロークL型4気筒デスモセディチGP5をベースに、市販車として2007年に1,500台のみ限定販売された。こんなレア車に会えるのも、モトエスエックスならでは。

何か用がなくても遊びに来てほしい。そんな心持ちがショップの魅力だ。休日ともなると、モトエスエックスに通う常連さんたちで賑わうというデスク&チェア。バイク談義のみならず、時に人生相談まで行われるという。

旋盤やフライス盤も揃うファクトリー。ボルトオンパーツのカスタムだけでなく、お客さんのニーズによってはワンオフでパーツを製作する。それを可能にする工具と、濱田氏の熟練の技術がここに結集している。

一目でモトエスエックスのトランポだと分かるハイエース。『MV AGUSTA』のロゴとイタリアンなカラーリングが映える。修理や車検のみならず、このトランポで岡山国際サーキットなどのレースや走行会をサポートしている。

走行会イベント等に参加する際、石田さんはじめスタッフが着用しているジャケット。“スクーデリア(イタリア語で“チーム”の意)モトエスエックス”のロゴに、チェッカーフラッグと広島ならではの鯉(カープ)がデザインされていた。

9 ショップ中央にはスタッフ手書きのPOPが微笑ましいパーツラックが。アグスタやドゥカティのパーツやタイヤ、ケミカル類等が並ぶ。もちろん、店頭にないパーツも取り寄せ可能だ。そこがアグスタディーラーならではの魅力。

10お客さんたちのくつろぎスペース近くには内観に合わせた真っ白なマガジンラック。雑誌を眺めながらカスタム妄想が広がる。アグスタのカタログだけでなく、最近取り扱いを開始したポルトガルの車両メーカー『AJP』のカタログも並んでいた。

11ショップの横面には『MSX racing』の文字。ディーラーでありながらお客さんと一緒に走りを楽しむチームのような存在であることが伝わってくる。ちなみに濱田工場長はモトクロス選手権に出場している凄腕ライダーでもある。

12終始笑顔で取材に応えて頂いた石田店長。MVアグスタに関しては、そのヒストリーから話してくれるほどに豊富でマニアックな知識を持ち、サーキットではお客さんと一緒になって楽しむという、モトエスエックスのムードメーカーである。

13是非ともチェックして頂きたいYoutubeチャンネル『MSX television』。走行シーンがクールなPVや、和装美人がブルターレ800と絡む妖艶なPV、さらには萌え系アイドルが出演するPVまで実に幅広い。ショップの遊び心が感じられるチャンネルだ。

Youtubeチャンネル『MSX television』で動画をチェック


SHOP INFORMATION

モトエスエックス

住所/広島県広島市西区大宮3-2-7
TEL/082-962-1760
FAX/082-962-1761
営業/10:00-19:00
定休/年中無休(年末年始除く)、工場のみ火曜定休
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