ホンダ | HONDA ジャイロX | GYRO X
ジャイロXが発売されたのは1982年のこと。のちにジャイロキャノピーなどを展開することになる「GYRO」シリーズは、ここから始まった。後輪がダブルのスリーホイール車を、ホンダはスリーターと呼称しており、ジャイロXは、前年に発売されたストリームに続く第二弾モデルだった。遅れて登場するジャイロUPやキャノピーがビジネス用途に特化したモデルだったことから、後年、ジャイロXもビジネス車として位置づけられていくが、もとは、不整地や雪道さえも走ることを想定した、高い走破性を持つレジャーバイクとして登場していた。それは、GYROという車名が、G(グレート・偉大な)、Y(ユアーズ・あなたの)、R(レクレーショナル・娯楽の)、O(オリジナル・独特の)という頭文字からなるもので、そこに未知の可能性(X)を加えた、というところからも分かるものだった。後輪はどちらも駆動輪で、コーナーリング時には内側と外側の回転数を調整するディファレンシャルクラッチを備えていたため、意外なほど小回りが利いた。デビュー以降は小変更を受けながらモデルを継続していき、2002年にはスタンダードタイプと装備を簡略化したベーシックタイプとの2ラインナップとなり、08年にフルモデルチェンジを受け、4ストロークエンジンを搭載するようになった。2017年のマイナーチェンジでは、平成28年排出ガス規制をクリアし、生産が継続された。
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