ホンダ | HONDA FTR223 | FTR

車輌プロフィール

2000年9月に発売されたFTRは、イメージを継承した80年代のモデルとの区別、エンジンの排気量から、FTR223と呼ばれることもあった。イメージを継承したモデルとは、1986年に発売されたFTR250。北米で人気のフラット・トラック・レース(レーサー)の頭文字をそのまま冠して登場したものの、日本ではなかなか受け入れられずに生産を終えていたモデルだった。そのFTR250が90年代終わりごろからのストリートカスタムブームの中で、ベースモデルとして脚光をあびたことで、それならばとフラットトラックレーサーのスタイルを現代(当時)に蘇らせようとしたのが、FTR(223)だった。あくまでも「スタイルを蘇らせる」だったので、SL230などに搭載されていた223ccの空冷単気筒エンジン(のちにXR230やCB223Sにも使われる)を採用し、リアブレーキはドラム式とするなど、「FTR250の見た目を再現」したモデルであった。狙い通りカスタムベースともなり、そのシンプルさがもたらした安価な車両価格(登場時の税抜価格32.9万から)も販売の助けとなった。2001年にはカラーオーダープランを採用、2002年には初のスペシャルモデルとして、FTR250のルックスにより近づけたFTR223D(このモデルだけ、正式に「223」が付いた)を設定。2003年には、フラットトラックレーサーの初期イメージを半分脱ぎ捨てて、ゼッケンプレート風のサイドカバーを廃止し、ハンドル幅も短縮したモノトーンカラータイプを追加設定した。2007年11月に平成18年排出ガス規制に適合するマイナーチェンジを受けてからは、仕様の変更なく販売が続けられ、そのまま生産終了となった。

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