満足している点
このスーパースリーはトライアンフが日本車に駆逐され、バイク発祥の地イギリスで「もう一度オリジナルイギリスブランドを立ち上げる」と建設業で財を成したイギリス人がトライアンフの商標を買い取ってヒンクレーで立ち上げた最初のモデルの中の限定モデルです。
限定モデルとあって中身は豪華です。F1エンジンで有名なコスワースにエンジンチューンを依頼しノーマルデイトナ900のピストンからコスワース製ピストンに変更、圧縮比を上げて馬力を更に絞り出しています。また前輪ブレーキキャリパーはニッシンから6ポッド、ワンピース鍛造品のアルコン製に変更、装備重量300キロ以上のバイクをいとも簡単に止める凄いブレーキがついています。要所要所にドライカーボンが施されて随分と金かけてるなぁ、って感じです。
3気筒エンジンは非常に扱いやすく、どちらかと言えば4気筒よりのフィーリングですね。7000回転からの加速は低い唸り音相まって本当に怖いぐらいの鬼加速をします。
不満な点
とにかく重い!につきます。あとは25Lタンクのせいかハンドルが遠い(笑)。ステップもバックステップ気味なのでニーグリップからの腹筋で支えないと腕がやばいです。
これから購入する人へのアドバイス
世界限定500台、日本に25台デリバリーなのでこれから購入はほぼ不可能です。本当に大事に乗ってきましたが年齢には勝てません。
このバイクを世に送り出す上でのトライアンフのエピソードを一つ。ヒンクレーでトライアンフを立ち上げたジョン・ブローワはオートバイについてど素人(笑)。さてどうしましょ?となり、とりあえず世界の名だたるバイクメーカーに技術協力を打診。どこのメーカーからも相手にされず途方に暮れていたところあるメーカーから連絡が。
そこのメーカーはイギリス発祥のバイクの歴史を絶やしたくないジョン・ブローワ氏の想いを受け止め社内で協議を重ねて古くなった工作機械を更新する名目で技術者数人もセットに協力を打診。数年後にトライアンフの生産がイギリスのヒンクレーで開始しました。
世界で唯一、生産、品質管理まで全ての協力をしてくれたメーカーは川崎重工業(Kawasaki)でした。今では伝説となったバイクメーカー、メグロからの想いはKawasakiの中でも脈々と受け継がれていたそうです。
なので私の乗っているスーパースリーは当時、古くなったKawasakiの工作機械を使って生産されたのでオイルフィルターやその他、もろもろの部品はKawasakiZX-10やGPZ1100のものが使えるので、いまだに欠品パーツが皆無です。
外車乗るにしても品質は日本品質なので美味しいとこ取りのバイクです。
投稿者:てつ