車輌プロフィール
2016年に発売されたボンネビルT120最大のトピックは、伝統のバーチカルツインエンジンが、水冷化されていたことにあった。環境への配慮により、避けられないことではあったが、ラジエターを備え、水冷エンジンとすることで、ボンネビルらしい「モダンクラシック」としての佇まいが継続できるのか、という心配もあった。しかしながら、実際に登場した新型(エンジン)は、空冷用のフィンを残しながら、縦型のラジエターはフレームの間に置き、ボンネビルらしさはまったく損なわれていなかった。新しい水冷ツインエンジンには、900cc版と1200cc版が用意され、1200ccには高トルク型とハイパワー型が設定されていたが、ボンネビルT120が選んだのは、1200ccの高トルク型エンジン。ストリートユースを念頭におけば、3,100回転/分時に最大トルクを発生させる設定は、ボンネビルT120に相応しいものだった。スロットル操作は電気信号で伝えられるライドバイワイヤを採用し、「ロード」と「レイン」の2モードが選択可能。トラクションコントロールやABS、アシストクラッチ、USBソケットも装備されていた。バリエーションモデルとして、エンジンまわりやエキゾースト、ホイールリムなどをブラックアウトしたボンネビルT120ブラックもラインナップされた。2021年モデルでは、ユーロ5へ適合するとともに、各部をブラッシュアップ。LEDヘッドライトを採用し、新たにクルーズコントロールも搭載した。T120ブラックも同様の変更を受けた。