MVアグスタ | MV AGUSTA F3 800
MVアグスタ(メカニカ・ヴェルゲーラ・アグスタ)のF3は、2013年の新型モデルとして発売されたスーパースポーツモデル。最初に一般公開されたのは、2010年秋のEICMA(ミラノ国際モーターサイクルショー)でのことだった。20世紀末に、カジバ社によって再興されたMVアグスタは、4気筒エンジン(750cc)を搭載したF4(1999年-)シリーズをイメージリーダーにしており、F3は、そのミドルレンジを担うモデルとしての登場だった。F3という名称は、3気筒であることを示しており、最初に675cc、引き続いて798ccのモデルが設定された。排気量798ccの水冷並列3気筒DOHC4バルブエンジンを搭載するF3 800は、スーパースポーツレース(600ccクラスのロードレース)の規則に適合するF3 675に対し、F3 800は、あくまでもストリートライディングを楽しむためのモデルという位置づけ。そのため、ショートストロークだった675用エンジンのピストンストローク量を延長(45.9mmを54.3mmへ)することで、排気量アップを達成していた。ハンドリング性能向上のための逆回転クランクや、ライドバイワイヤ、4種類のエンジン出力モード切り替え、8段階設定のトラクションコントロールを搭載するところなどは、675同様。2015年モデルでABSシステムの刷新やLEDテールライトの採用などを受け、2017年には、ユーロ4規制に適合するとともに、アップ&ダウン対応のクイックシフターなどを装備した。車体の全体的なスタイルは、F4との共通性を強くイメージさせるものだったが、3気筒とすることでのコンパクト化と、F4で特徴的だったリアシート下の4本エキゾーストを右下3本出しに変更しているのが大きな差異。2016年からは、RC(レパルトコルセ=レース部門が手掛ける特別モデル)も設定された。
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