ベスパ（Vespa） GTS310のバイク愛車レビュー

車輌プロフィール

ベスパGTS310・シリーズは、2024年秋のEICMA（ミラノショー）で発表された新型モデルだった。これまでのGTS300シリーズから数値が増えたのは、搭載する水冷単気筒エンジンの排気量が拡大されたため。シリンダーボア×ピストンストロークを、GTS300用エンジンの75ミリ×63ミリ（278cc）から、75ミリ×70.1ミリとロングストローク化することで、310ccを獲得していた。ストローク量の延長は、低中速回転域でのドライバビリティを向上させることにつながった。また、欧州規制のユーロ5+（プラス）の基準も満たしていた。伝統的な「ネクタイ」を中心にしたフロントデザインや、スチールモノコック製ボディ、片持ち式のフロントサスペンションなどの大まかな構成は、ベスパの一族であることを明らかにしていた。シリーズは、ベースモデルのGTS310（このモデル）に加え、主に外装デザインの違いで「スポーツ」や「スーパースポーツ」などのパリエーション展開がなされた。