ドラッグスター250の初期モデルは、2000年6月に発売された。ヤマハの250ccアメリカンクルーザーとしては、ビラーゴが先行していたが、人気のスタイルが「ロー&ロング」になり、その流れを作ったドラッグスター400(1996年)の軽二輪バージョンとして設定されたものだった。空冷4ストのVツインエンジンが搭載されるシャシーのホイールベースは1,530ミリで、ビラーゴよりも35ミリ長く、全高はアップハンドル版のビラーゴよりも70ミリ低い1,070ミリだった。ちょうど平成11年の排出ガス規制適合が求められていたタイミングでの登場で、のちに同じ理由(平成28年規制)で生産が終了する(2017年)ことに因縁めいたものが感じられた。もともと高い動力性能を求めたモデルではないため、色変更のみが続き、最初のマイナーチェンジは2005年。その内容はウインカーレンズがクリアタイプになったことだった。08年には平成18年排出ガス規制に適合するため、触媒を採用するとともに、ハンドル位置などを変更した。それを最後にふたたびカラーチェンジのみでモデルイヤーを重ね、2016年、ドラッグスターシリーズの誕生20周年を記念するカラーリングを採用したモデルを設定したのち、ヒストリーに幕を下ろした。なお、カタログに表記される車名として「DS250」が使用されることがあった。これは「Drag Star Two-Fifty」の簡略表記。バイクブロスでは併記した。