ヤマハ | YAMAHA トレーサー9/GT/プラス/Y-AMT・トレーサー900/GT・MT-09トレーサー | TRACER9/GT/+/Y-AMT・TRACER900/GT・MT-09TRACER
はじめMT-09トレーサーという呼び名で登場したモデルは、トレーサー900(2018年-)、トレーサー9(2021年-)として発展していった。Sport Multi Tool Bikeが開発コンセプとなったMT-09トレーサーは、ネイキッドスタイルのMT-09をベースにしたアドベンチャーモデル。当時のヤマハが取り組んでいた「基本プラットフォームを利用したバリエーション展開の拡大」方針に沿って開発された。そのため、乗り手とシンクロするかのようなライドフィールを目指したMT-09の性格はそのままに、アップライトなライディングポジションと、ハーフカウル&ウインドスクリーンが備えられていた。また、MT-09がスーパーモタードの利点をネイキッドスタイルにクロスさせたシャシー特性を持つことから、トレーサーもそのキャラクターを受け継いでおり、単にツアラーとするには惜しい軽快なハンドリングが与えられてもいた。2015年2月に日本国内での販売が開始され、2017年モデルからはクラッチ操作を軽くするアシスト&スリッパークラッチを装備するなとのマイナーチェンジを受けた。2018年モデルでは再びマイナーチェンジを受けるとともに、モデル名を欧州と同様に「トレーサー900」へと改めた。また、前後調整サスやグリップヒーター、クルーズコントロール、カラー液晶メーターなどを備えた上級グランドツアラーの「トレーサー900GT」も設定された。2021年モデルでは、再びモデルチェンジを受けるとともに、同年のMT-09にも採用された新エンジン(888cc)とフレームを採用。6軸IMUを中心としたさまざまな電子制御技術も盛り込まれ、クルーズコントロールは標準装備になった。上級仕様のGTには、セミアクティブサスペンションを装備した。また、このモデルチェンジを機に、モデル名を「トレーサー9」に改めた。日本市場へは、電子制御式サスペンションを搭載したトレーサー9GTのみが導入された。2022年のEICMA(ミラノショー)では、ミリ波レーダーと連携したACC(アダプティブクルーズコントロール)を搭載したブレーキを搭載したトレーサー9GT+(プラス)が発表された。これには前走車との車間距離に対し、ライダーのブレーキ入力が不足していた場合に、自動でブレーキをアシストするシステムも組み合わされていた。トレーサー9GT+(プラス)は、2023年10月から日本国内でも販売された。トレーサー9は、2025年モデル(2024年10月発表)でマイナーチェンジを受け、標準モデル、電制サス装備のGT、ミリ波レーダー装備のGT+ともに、ユーロ5+規制をクリアしつつ、各所のアップデートを受けた。また、ヤマハの自動変速システム「Y-AMT」も採用され、標準モデルとGTでは、6MTとの選択が可能、GT+は、Y-AMTモデルのみの設定となった。※2025年モデルのトレーサー9GT+は「2025年夏以降」の国内発売が予定されていた。
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