ヤマハ | YAMAHA TZM50R
1994年2月に登場したTZM50Rは、原付ミニバイクレースの必勝マシンとして登場した。90年から販売されていたTZR50とTZM50Rとの違いは、第一にホイールサイズ。TZ「M」50Rは、前後12インチの小径ホイールを採用し、見た目はTZR250Rをかわいくデフォルメしたようないでたちだった。しかしこれはミニバイクレースへの参戦を見越した仕様であり、実際には、フルサイズの原付スポーツTZR50シリーズよりも、レーシーな装備が奢られていた。エンジンは、TZR50R(1993)に搭載されていた49ccの水冷2スト単気筒ユニットをベースにしたもので、ポート形状の最適化をはかった新作シリンダーを採用し、CDI点火装置の特性変更によって、中速から高速での加速フィールが向上していた。クラッチもTZR50Rの3枚プレートから4枚に変更されて容量をアップ、ラジエターも大容量タイプになっていた。ヤマハの12インチレプリカとしては、80年代のYSR50以来。直接のライバルは、NSR50(ホンダ)だった。