満足している点
DUCATI 998は、スーパーバイク世界選手権で圧倒的な強さを誇った
916シリーズの完成度を高めた最終型です。
天才デザイナー、マッシモ・タンブリーニによる女性的な美しいフォルムに、
世界選手権レベルの素晴らしい車体とエンジンを組み合わせた
イタリアの情熱が詰まったバイクです。
ワインディングでは全開に出来ないほどパワーがあり、
現代の水準でも結構速いバイクだと思います。
998のみならず916シリーズは
今なおファンが多い名車だと思いますが、
本来のポテンシャルを充分に発揮するためには、
サスの調整し直しと吸排気のライトチューンが必ず必要になります。
サスのセッティングが決まった998はクルクルと良く曲がり、
ワインディングが楽しくなるバイクです。
旋回性の良さは後に出た1198を完全に上回っていますし、
最新の1199 Panigaleと比べても
勝るとも劣らないコーナーリング性能を持っていると思います。
その他はさすがに負けてますけどね・・・。(^_^;)
吸気ダクトの中にあるリストラクター(吸気を絞って出力を制限しているゴム部品)は
百害あって一利なしの部品なので取り外してください。
また、日本仕様のノーマルのサイレンサーは非常に性能が悪く、
エンジンの性能を大幅にスポイルしているので、
スリップオンマフラーなどに交換することをオススメします。
これでエンジンは低回転でもスムーズになりギクシャクしなくなりますし、
高回転でのパワーも格段に強力になり、本来の性能が得られます。
サスペンションのセッティングは完全にサーキット用になっていますので、
公道で乗る場合は必ず柔らかく調整し直す必要があります。
特にフロントのプリロードは絶対に最弱にしてください。
ドゥカティはよく「曲がらない曲がらない」と言われることが多いですが、
原因はフロントのプリロードのかかりすぎです。
これを最弱まで緩めることによって、違うバイクのように良く曲がるようになります。
騙されたと思って一度やってみてください。
フォークの上をスパナで緩めるだけなので1分で出来ます。
それから、DUCATI 916シリーズ(996 998 748R等)は
キャスター角を簡単に変更出来ます。
ワインディングやサーキット走行が好きな方は
是非レース用のキャスター角を一度お試しください。
これにより、別次元とも言える最高のコーナーリング性能が得られます。
不満な点
欠点は沢山あります。(笑)
低速が苦手なエンジン、夏は股が火傷するほど熱くなるし、
遠くて垂れ角がありすぎるハンドル、すぐオイル漏れするし・・・。
ただ、それを補って余りある素晴らしい魅力がこのバイクにはあります。
これから購入する人へのアドバイス
中古を買う場合は10000kmを大きく超えない物を選んでください。
日本車のようにエンジンの耐久性は高くないですからね。
あちこち錆びやすいので、室内保管の中古を狙うといいでしょう。
ステアリングダンパーが渋くなっている場合がありますが、
オーバーホールに出せば完全に直ります。
ファイナルのギヤ比はサーキット専用になっていて、
恐ろしくハイギヤードで日本の公道で乗るのに全く合いませんので、
出来ればスプロケットを交換した方がいいでしょう。
投稿者:popo