今日から使えるライテク実践講座-「大型バイクをスマートに取り扱うには?」

バージンバイク×マガジンズ

Text / Kentaro SAGAWA Photo / Satoshi MAYUMI  取材協力 /ライディングアカデミー東京

ライディングアカデミー東京」佐川健太郎の“スマートテク”とは?

普段から役立つ実践的なノウハウや方法をレクチャーしてくれるのは、バイクライフをもっと豊かにするためのライディングスクール「ライディングアカデミー東京」の佐川健太郎校長。せっかく手元にある大型バイク、安全に走りを楽しみ、満面の笑みで1日を終えたいもの。そのためには、ライダー自身のスキルアップと安全意識の向上、環境へも配慮したスマートなライディングを目指したい。それが“スマートテク”なのだ。

「大型バイクをスマートに取り扱うには?」
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安全なバイクの止め方

簡単にバイクが
動かないようにしよう

止めておいたバイクが、そこに戻ってみたら転がっていた…なんてことになると最悪ですよね。そうならないためにも、バイクを駐停車させておくときに気をつけるべきポイントがいくつかあります。

 

まず考えてほしいのは「止める場所」。路面がしっかりバイクの重さを支えられるのか、斜面になっていてサイドスタンドが外れる危険はないかなど。

 

次に大事なのが「止め方」。バイクが簡単に動かないようにするのがポイントです。簡単で効果的なのは、ローギヤに入れてエンジンの抵抗がかかった状態にしておくこと。人の往来をジャマしていないか、通学路で子供が熱くなったマフラーを触る危険はないかなど。バイクに乗るときは社会的な責任のことも考えましょう!

Practice

同じように見える路面でも、アスファルトが剥がれた部分などはサイドスタンドが滑ったり土にめり込んだりしやすいので注意。黒光りしている新品のアスファルトも柔らかいので避ける。特に夏場はバイクの重さで沈み込みやすいですよ。

しっかりした路面を選ぶ

同じように見える路面でも、アスファルトが剥がれた部分などはサイドスタンドが滑ったり土にめり込んだりしやすいので注意。黒光りしている新品のアスファルトも柔らかいので避ける。特に夏場はバイクの重さで沈み込みやすいですよ。

 

止めるときは、必ずローギヤに入れておく習慣を。特に下り坂は、風に煽られたり近くを大型車が通った振動などでサイドスタンドが外れやすい。ニュートラルで取り回してから、場所を決めて写真のようにギヤに入れると楽ですよ。

ギヤを入れておく

止めるときは、必ずローギヤに入れておく習慣を。特に下り坂は、風に煽られたり近くを大型車が通った振動などでサイドスタンドが外れやすい。ニュートラルで取り回してから、場所を決めて写真のようにギヤに入れると楽ですよ。

 

バイクを止めたら必ずハンドルを左側に切っておく。こうすることでバイクは安定します。ハンドルを手前に引くと同時に、右足でサイドスタンドを押し込むようにして、掛かり具合を再チェックするといいでしょう。

サイドスタンドを確実に出す

バイクを止めたら必ずハンドルを左側に切っておく。こうすることでバイクは安定します。ハンドルを手前に引くと同時に、右足でサイドスタンドを押し込むようにして、掛かり具合を再チェックするといいでしょう。

 

もし路肩などに止めるときは、ハンドルを左に切った状態で前輪を縁石に当てておくとさらに安心。たとえバイクがわずかに動いたとしても、縁石が輪止めになってくれます。ただし路面の傾斜がきつい場所は避けましょうね。

前輪を縁石に当てる

もし路肩などに止めるときは、ハンドルを左に切った状態で前輪を縁石に当てておくとさらに安心。たとえバイクがわずかに動いたとしても、縁石が輪止めになってくれます。ただし路面の傾斜がきつい場所は避けましょうね。

スマテク+α

BMW R1200GSなどの足長バイクの場合、足を地面に着くのもひと苦労。停止してからローギヤに入れようとすると、何回も左右の足を着き直して面倒だし、立ちゴケのリスクも高まります。ローギヤで停止したら、そのままキルスイッチでエンジンを止めてしまいましょう。あとは降りるだけ。

キルスイッチで停止

BMW R1200GSなどの足長バイクの場合、足を地面に着くのもひと苦労。停止してからローギヤに入れようとすると、何回も左右の足を着き直して面倒だし、立ちゴケのリスクも高まります。ローギヤで停止したら、そのままキルスイッチでエンジンを止めてしまいましょう。あとは降りるだけ。

 

駐車場は水ハケの関係で、端に向かって下りになっていることがままある。ハーレーのような重量級マシンの場合、頭から入れてしまうと出そうに出せなくなくなる場合も…。そんなときはバックで駐車がオキマリ(後方確認はしっかりしてね)。最初から出口に向けておけば発進も楽々です。

下りはバックで駐車

駐車場は水ハケの関係で、端に向かって下りになっていることがままある。ハーレーのような重量級マシンの場合、頭から入れてしまうと出そうに出せなくなくなる場合も…。そんなときはバックで駐車がオキマリ(後方確認はしっかりしてね)。最初から出口に向けておけば発進も楽々です。

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スマテク講座 講師
佐川 健太郎(Kentaro SAGAWA)
「ライディングアカデミー東京」校長。1963年東京生まれ。モーターサイクルジャーナリストとして2輪専門誌等で活躍中。公道で役立つ実践的な低速系ライディングから、モータースポーツとしてのサーキットライディングまで、テクニックやノウハウに造詣が深く、メーカー系イベントや各種スクール、走行会などでも講師を務める。米国ケビン・シュワンツ・スクール修了。MFJ公認インストラクター。