免許も取得し念願のバイクも手に入れた。いよいよツーリングに出発!と、その前に。キミのバイクは任意保険に入っているだろうか?
公道走行には自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)の加入が絶対だが、自賠責保険は人身事故しか補償してくれない。しかも、補償額は傷害120万円、死亡3000万円が上限のため、3億円超の賠償金が請求される現代の交通事故事情からみると実に心細い。そんな自賠責保険の不足分を埋めるのが任意で契約するバイク保険だ。
誰もが起こしたくない事故だが、起きてしまうのも事故。事故後の人生を数億円の返済に捧げるか、保険を使って人生をリスタートできるかの分岐点は、任意保険への加入がカギを握っているのだ。
自賠責保険の保険料は一律だが、任意保険は保険会社によって違いがある。その要因は保険会社の営業システムによるところが大きい。例えば、保険会社とキミの間に代理店が存在すると、保険料には代理店の利益が含まれていることになる。景気もいまひとつ、ガソリン代も高値安定の今は誰もが出費を抑えたいはず。そこで注目されているのが保険会社と直接やりとりできる「ダイレクト販売」の保険会社だ。中間マージンはもちろんナシ。ムダなくスリムな保険料で出費を軽減できるだけでなく、同予算で補償内容に厚みを持たせることも可能になる。
もうひとつ上手な保険の選び方として知っておきたいのが「リスク細分型」というキーワード。これは、年齢、性別、運転歴、使用目的、使用状況、車種、安全装置の有無、地域、所有台数といった契約者一人ひとりのリスク要因を判定して保険料が決められるものだ。1998年の保険料自由化から広まった保険料の算定方法で、各リスク要因は当時の大蔵省が定めた保険業法施行規則に記載されている項目でもある。
ポイントは保険会社ごとに重視するリスク要因が違うため、友人が安いと教えてくれた保険会社が、キミにとっても安いとは限らない点。自分にピッタリの保険は、自分のデータでしか見つけられないのだ。では見つける方法は?実はとてもカンタン。一度の入力で複数社から見積もりがとれる一括見積もりサイトがオススメだ。
見積りをとってはみたものの、保険料の差がわずかな場合は補償内容を厚くして再計算したい。対人補償も対物補償も無制限が基本だ。さらに万一の時に頼りになる特約として人気の人身傷害特約も付けたいところ。この特約は事故の過失割合に関係なく、契約した保険額の範囲でスピーディに保険金が支払われるもので、「もらい事故」でも有効だ。さらに、ロードサービスも比べておきたい。その充実度によっては、ロードサービス会社などと個別に契約する必要がなくなり、その分、トータルでコスト軽減できるからだ。
例えば、チューリッヒ保険会社では自動車保険と同等のロードサービスを提供中。しかも契約2年目(継続してくれた人だけが対象)という保険会社が多いなかで、すべてのサービスが契約1年目から得られるのである。同社の詳細項目は別表にまとめたが、ガス欠時の給油が10リットル無料をはじめ、キー紛失時には無料で現場でキーを作成、さらにレッカー(バイクの場合は運搬)は100キロまで無料など、旧車乗りからロングツアラーまで、ライダーのニーズに細やかに対応したサービスで他社をリードしているのだ。そんなロードサービスの詳細については、ぜひチューリッヒ保険会社のホームページをチェックしてみて欲しい。
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ここまで読んでくれたキミは、自分では気付いていないが、バイク保険について、かなりの知識を獲得したといっても過言ではない。おそらく、新規のバイク保険選びは問題ないだろう。そこで、今後のバイクライフを豊かにするために、未来を見据えたバイク保険選びの奥義を伝授しよう。それは「更新時期には再び見積もりをとる」ことだ。
ベテランライダーには、バイク購入時に保険契約し、その後はノープランで毎年継続している人が少なくない。無事故なら毎年割引率もアップするので保険料は安くなるが、それは前年の保険料に比べて安くなっているだけなのだ。任意保険の多くは1年ごとに更新するが、年齢や走行距離など1年あればキミのバイクライフは確実に変化している。ネットを活用すれば在宅でコスト軽減によるお小遣いアップや、補償のさらなる充実に取り組めるのである。
自分で選ぶ、自分のための、自分だけのバイク保険選びを実践することで、キミのバイクライフが一層輝きを増すはずだ。幸運を祈っている!
補償内容/対人・対物 無制限、搭乗者傷害 300万円 保険始期日/2011年12月7日 排気量/125cc超250cc以下 ノンフリート等級/6B 等級 用途・車種/自家用二輪自動車 居住地域/東京 使用目的/日常レジャー使用 年間予定走行距離/3,000km以上5,000km未満 運転免許証の色/グリーン インターネット割引/適用(1,000円引き) 保険料/34,580円 念願のライダーデビューを果たしたAさんですが、24歳と年齢的に保険料が高くなりがちに。使用目的が「日常・レジャー」で、年間予定走行距離も少なく設定したため、保険料がずいぶんと軽減されました。 |
補償内容/対人・対物 無制限、搭乗者傷害 300万円 保険始期日/2011年12月22日 排気量/250cc超 ノンフリート等級/11等級 用途・車種/自家用二輪自動車 居住地域/東京 使用目的/日常レジャー使用 年間予定走行距離/3,000km以上5,000km未満 運転免許証の色/ブルー インターネット割引/適用(1,000円引き) 保険料/30,420円 幼少時代から憧れていたというバイクが愛車のBさんは、かつて出先で故障した経験アリ。そこで、これまでの割引率を維持したまま、ロードサービスが充実したチューリッヒをチョイス。 |
補償内容/対人・対物 無制限 搭乗者傷害300万円 保険始期日/2011年12月25日 排気量/250cc超 ノンフリート等級/6C等級 用途・車種/自家用二輪自動車 居住地域/千葉 使用目的/日常レジャー使用 年間予定走行距離/3,000km以上5,000km未満 運転免許証の色/ブルー インターネット割引/適用(1,000円引き) 保険料/48,740円 Cさんは結婚や出産などのライフイベントもあり、しばらくバイクから離れていました。今年「お小遣いの範囲で」という条件付でライダーに復活。充実補償で毎月5,000円以内の保険料に納得したようです。 |