ロイヤルエンフィールド | Royal Enfield コンチネンタルGT650 | CONTINENTAL GT 650
ロイヤルエンフィールドのコンチネンタルGT650は、並列2気筒エンジンを搭載したクラシック「スタイル」のスポーツモデルだった。わざわざカッコ付きで「スタイル」としたのは、ロイヤルエンフィールドは、ブリットに代表されるような、本当にクラシックなモデルを生産し続けてきたメーカーだから。クラシックなモデルたちも、環境への対応が必要とされるなかで、モダンな機構を取り入れてはきたが、コンチネンタルGT650とINT(インターセプター)650は、新開発のエンジンを搭載した正真正銘のニューモデルだった。排気量648ccの空冷並列2気筒270°クランクエンジンは、わずかに前傾して(バーチカル=直立ではない)、スチールパイプのダブルクレードルフレームに搭載され、カフェレーサースタイルのシートを装備していた。前後ホイールは18インチ、ブレーキはシングルディスク式。欧州排ガス規制のユーロ4に適合し、ABSも備えていた。2021年には、ユーロ5規制もクリア。2023年10月から日本市場で発売されたモデルでは、LEDヘッドライトの採用、ハンドル左側スイッチへのUSB電源ポート追加などの小変更を受け、キャストホイールを採用した「ダーク」も設定された。
CONTINENTAL GT 650
07月20日
77グー!
おっさんの休日探訪記
「あぁ夏休み〜」って感じの空を見上げて
「行くぜ0332R+真夏のライド」と何となくサザンのサマーライブを意識したタイトルで召集したデイツーリング。(ちなみに「0332R+」は、幼馴染のおっさん3人+女子1名で結成されたツーリング仲間のチーム名)
今回は、職場の人生の先輩「カワッチ」さんもお誘いした。「また、行きましょうよ」と社交辞令は不得意なので、しつこく、誘ってみたら来てくれたのだ。カワッチさんは、細やかな気遣いが心地よい熟練ライダーで本当に安心と信頼ができる存在。
しかし、いきなりのトラブル。前日から隊長を務めるイガラーとサッチーさんが暑さにやられて不参加となる。ひとりでも人数が多い方が楽しいだろうと気遣ってくれたのか、暑さ耐性が低いのにカワッチさんのパートナーさんも参戦してくれた(感謝)。
今回のツーリングでのわたしの密かな目的は、高野山で「かすうどん(以前投稿した、かすうどんとインバウンドと高野山をご参照)」を食べてもらう事。
海南で集合し、外は暑いのでコメダ珈琲店内でインカムの設定。接続されているのか聞こえにくいので、店内でヘルメットをかぶり、珈琲をすすりながら設定をする。途中、トイレで席を外し出てきた時、客席のついたてから、ぽこっとヘルメットをかぶった二人が見える。似つかわしくない光景とはこの事を言うのだろう。想像して欲しい喫茶店内でヘルメットをかぶる謎の集団。
その光景はかなり異様で面白いので写真を撮ろうかと思ったが気遣いのカワッチさんが老眼の眼を擦りながら説明書を読み必死でインカムを繋いでくれていたので、わたしも早く戻って店内でヘルメットをかぶらなくてはと思い急いで戻る。
バイクに乗らない他のコメダ珈琲のお客さんから「あの人たち店内でもヘルメットを脱がず、どれだけバイク好きなんだ」とか「あの席に近づいたら駄目だよ」と諭す子ども連れの母の声が聞こえて来そうである。
海南を出発して、海南高原へ有田を抜けて国道480号線を通り龍神へ。道の駅龍游で小休止、サザンのライブTシャツを着た人発見する。ライダーもサザンのライブも年齢層が高め、そして私たちも年齢高めである。
高野龍神スカイラインを走り抜け、ごまさんスカイタワー、そして、「かすうどんの河内家 高野山支店」で昼食。休日の高野山とても人が多い。もしかしたら、かすうどん屋さん、めっちゃ混んでいるかもと不安だったがお昼の時間を過ぎていたのでお客さんは居なかった。
パートナーさんは、かすうどんとお握り。わたしは、かすはりうどん かす大盛りとお握り。
そして、カワッチさんは「かすカレーうどん かす大盛り」とお握り。
「かすカレーうどん」となるものの存在を知らなかったわたしに衝撃が走る。
カワッチさん曰く、カレーと和風出汁の掛け合わせは、一生どんぶりをすすりたくなるらしい。本当は、カレーうどんでなく「カレーそば」が好物らしい。
わたしの中では蕎麦は、ざる蕎麦か鴨南蛮そばの二択しかなく、和風出汁カレーに蕎麦を入れるなんて発想の欠片もない。
しかし、わたしの「美味しもは、掛け合わせたらさらに美味い理論」からすると蕎麦と和風出汁カレーも美味しいのは間違いない。
なのでこれは「あり」である。
そうこうしていると、時間は14時を過ぎるが店内は、ほぼ満席となり驚いた。パートナーさんが「私たち、お客さんを招いたね」と囁いいた。
そうそう、今回のわたしの目的はかすうどんを「食べる事」ではなく「食べてもらう事」である。なので、カワッチさんたちに美味しかったと言ってもらえてご満悦。
人類は、美味しものを分け合って共感し文明が発展してきたとわたしは考える。なので、かすカレーうどんやカレー蕎麦の存在も知り文明がひとつ進化しただろう。
珈琲も飲みたくなり次に向かったのは、紀美野町のkazudaamancafe (カズダーマンカフェ)。完全に名前の響で選んだ。
到着すると3人に衝撃が走る。ここは海の家ならぬ山の家。エアコンのきいた室内でゆっくりと考えていのたが、ほぼ野外の開放感のある倉庫。
若い店主が自分でリフォームし、2ヶ月前に休日だけオープンさせているオープンすぎるカフェである。幸いスポットクーラーを設置してくれていて、その風は爽やかだし、店主も人当たりもよく気さくでいい人だ。当然、こんなに暑いのでお客さんは私たちだけ。
しかし、
私たちのアイスカフェオレが運ばれてきた直後、次々と車が入ってくる。
「パニックだ」と言いながら店主さんがドライブスルー方式で忙しく飲みものを車に運ぶ。
そう、カワッチさんのパートナーさんは、お客さんを呼ぶ特殊能力「招き猫特性」の持ち主だったのだ。一方、カワッチさんは、お客さんを散らす特殊能力があるらしい。
なので、今回もお客さんを散らして駐車し入店でき、帰るころにお客さんを増やす、なんとバランスの良い二人だ。
イガラーとサッチーが来れなかったのは、本当に残念だったが、今回も楽しく、美味しく、安全にツーリングを終えることができた。カワッチさんパートナーさんありがとう。今度は、全員集合で行きましょう。
(おわり)
07月16日
109グー!
おっさんの平日探訪記
〜夕暮れとバイクという鉄板〜
目覚まし無しに起きてしまう朝6時過ぎ、朝の日課は天気予報と気温のチェック。起床時の気温は24度、予報では最高気温32度、西日本の天気は良い。
車で行こうかバイクに跨るか。とりあえず部屋の中でヘルメットをかぶり、グローブをはめる。エアコンが効いているから何の不快感もないので一歩外に出てみる。風があるので以外といけそうだ。
車のハンドルが手招きして「こっちは涼しいよ」と言うのを横目に「バイクで通勤したら朝から少し遊んだ気分になれるのだ」と自分に言い聞かす。
職場に着くと、こんなに暑いのにバイクっと言われたが、おそらくこの世のバイク乗り全ての人がこう言い返すだろう。
「走っている時は涼しいからええで」
「最近のヘルメットのベンチレーション凄いんやで」
そう、暑さを自分意思で暑くさせないのである。そして、バイク乗り以外は知らないであろうエンジンからの熱風の話題には触れないのである。
滞りなく仕事を終えて夕暮れを納めに行く。そうバイクと夕日の組み合わせに匹敵するのは枝豆とビールぐらいであろう。
向かったのは泉南マーブルビーチ。
若者たちやカップル、インバウンドさんたち平日にも関わらず結構人が多い。適当な場所にバイクをとめる、ベンチに腰をかけ休憩しながら周りを見渡す。
夏休み前のこの時期が一番ウキウキするだろう、若者たちは海に向かって小石を投げて楽しそうだ。なぜ、若者たちは投げたがるのか、このまま若者たちを眺めていると「夏海に小石を投げる若者たちの一考察」という論文が書けそうだ。
あまりにも若者たちが楽しそうなので、わたしも小石をひらって海に投げようかと思ったが、自分が小石を投げている姿を想像すると「あのおっさん、よっぽど職場で嫌な事があったのだろう」と若者たちから同情をうけるに違いないと思いとどまった。
いい感じに暮れてきているシャッターチャンスだと思い数枚の写真を撮った。目的を達成したので「腹の虫がもう帰ろうぜ枝豆とビールが待ってるよ」と、うるさいので家路を急ぐ。
帰って写真を確認する。
あれっ見た夕焼けのイメージと違う
それは、あかねいろのサングラスのせいだった。
(おわり)
06月30日
105グー!
おっさんの休日探訪記
〜爽涼と秘湯と釜飯と新たな目標〜
昨晩から密かに決めていたことがある。明日は朝イチで入之波温泉に行こう。
以前、職場の温泉隊長に「奈良の山奥の「いりのなみ」温泉に行って来た」と報告をしたら、怪訝な表情を浮かべ「それは、しおのは(入之波)」と読むのだと諭された。温泉の匠という二つ名をもつ隊長からすれば、自分の名前を間違えられるのと同じぐらい嫌なのであろう。
家から入之波(しおのは)温泉までは、休憩を充分にとっても2時間かからない場所にあり、しかも、ルートを工夫すれば多くの信号も回避できる。なのでちょうどいい温泉。
結局、もう少し走りたくなって今回は大台ヶ原ドライブウエイの方まで走ってしまった。
大好きな入之波温泉のレポートをしよう。
浴室の引き戸には「湯あたりするので長風呂にお気をつけてください」と注意喚起してくれている。私は、なんでも「元を取らなくては」という思考が幼少から刷り込まれているので逆に長風呂をしたくなる注意喚起だ。
浴室へ向かうと湯船にドバドバと注がれる茶褐色の源泉の掛け流し。チョロチョロやジャージャーではなく「ドバドバ」だ。
その湯量を見ているだけで、「ワシはこの金色の湯を如何様にも使える」とくるり髭の大富豪になったような気持ちになる。
はやる気持ちを抑えながら全身の汗を洗い落とし湯船へ、ひとたび浸かると少しぬるい湯温のせいか全身が温泉に溶け込み、湯と一体化しているのではないかという錯覚さえ覚える。この湯はその気なれば何時間でも入ってられる。そう長風呂注意だ。
私には長風呂をしてはいけない、もう一つのミッションがある。それはアマゴの釜飯である。この温泉の熟練者は、まず釜飯を受付で注文し、釜飯が炊き上がりる40分間にお湯を楽しむ。もちろん食べ終わってからまた、温泉と一体化するのである。そのことを知らなかった私は前回、非常に辛い想いをした、もう、辛い想いはしたくないのである。
30分でお湯から上がり、5分で拭い服を着る。2分でお食事処まで行く計算では、3分後に待望のアマゴ釜飯がやってくる。完璧なスケジュールだ。
案内された席には、お膳に置かれた釜飯がある。
「あと、5分ぐらいで火が消えるので、そのあと5分蒸らしてください」と店員さんが淡々と語る。固形燃料の火を眺めながら「予定なんて崩れるためにあるのだ」と自分に言い聞かす。
5分後、蒸らしの時間となる、どう考えてもこれは、焦らしの時間である。
さらに5分後
ようやく釜飯の蓋を開けるの儀を執り行う。
温泉水で炊き上げられたアマゴのが一匹まるまる使われている釜飯は、独特のあっさりした甘味と繊細さが感じられる。さすが渓流の女王アマゴである。そして、食べ物の写真を撮るのが下手なのは本当に残念だ。
お食事処の片隅のショーケースに大きなスズメバチの巣とその下に何故かブラックバスの剥製。よくみるとロクマルではないか。ロクマルとは、60センチ以上のブラックバスでバスアングラーの目標にして憧れである。
私も実はアングラー(釣り人)で思わず、お食事処のお兄さんに「これ、どこで釣れたのですか?」と聞くと「ここの大迫ダムでおかっぱりですよ」「まだ、デカいのいるんじゃあないかなぁ〜」とのこと。
ここで、新たな目標ができる。
東雲の刻に家を出発し東の空が赤く染まりつつある空を見上げてバイクを走らす。目指すは大迫ダム、水面が大きく割れるトップウォーターでロクマルをで仕留める。釣れても釣れなくても10時からの朝温泉に浸かって釜飯を食って帰ること、これが次の目標。
(おわり)
CONTINENTAL GT 650
07月16日
94グー!
短編探訪記
〜「今日は晴天なので」と言ってみたい一言〜
おそらくすべてのバイク乗りが呟いたであろう「もう梅雨明け」という今年の夏の始まり。
今日は空は青く爽やかでバイク日和だ、これも全てのバイク乗りが思ったであろう。
しかし、わたしの土曜日は仕事である。朝、せめてもの抵抗として、国道をはなれ遠回りして信号の少ない道を選び出勤する。
すれゆく無慈悲なヤエーを複雑な気持ちで返しながら、ふと思った。
「今日は晴天なので急きょ休みます」と職場に言おう。そして言おう「晴天を理由に仕事を休む、ワイルドだろぅ」メッシュジャケットが袖のないデニムになる(古い)。
と考えた矢先だった、職場スタッフから「38度の熱が下がらないので病院に行ってきます」
「晴天ワイルドと38度」誰がどう考えても、38度の方が立場が強い。
体調を崩したスタッフの回復を祈りながら、誰にも聞こえない声で「ワイルドだろぅ」と独り言を言いながら泣きながら出勤。今日は職場の体制は渋かった、もし「晴天ワイルド」を決行していたら、みんなから本気で怒られていただろう。
夕暮れの自分時間。山へ向かうか海に向かうか、海までの信号の多さを考え山に向かう。
夕日を背にしながら走り慣れたワインディングロード。緑に染まる水田。
そして、頬に突き刺さる無数の虫たち。
そう虫たちにしたらたまったもんじゃない、何千倍もの大きさの鉄と肉の塊が猛スピードで突進し衝突事故を起こしまくる。可哀想な虫たちへの鎮魂を込めて事故数を数えてみることにした。
イテッ4匹目、パチン7匹目、あれっ次は16匹目だったけ?
ひき逃げ10匹目を超えたあたりから、数えることに飽きてどうでもよくなっていた。本当に勝手なもんだ。
山頂から沈む夕日を眺めながら途中のコンビニで買った缶コーヒーを飲み干し家路へ向かう。
(おわり)
CONTINENTAL GT 650
06月22日
98グー!
短編探訪記
「朝活というものをしてみた」
昨晩は、ここ何日間の激務での疲れもあり早く眠りについた。若い頃は泥のように何時間でも寝れが、最近はそうもいかない、これを老いというのだろう。
日も上がらないうちから動き回る「じじ、ばば」の姿が信じられなかったが、それも最近では理解できる。
時計は5時6分を指している。カーテン越しに外はもう蒼く明るい。休日の二度寝が途方もなく気持ちいいのは万人周知、いつものように少し目を瞑る。まぶたの裏に浮かぶのは「朝活」のニ文字。
ぼんやりと
平仮名で「あさかつ」なんだか地方の情報番組のタイトルみたいだ。
片仮名で「アサカツ」なんだか綺麗な花を咲かす植物の名前みたいだ。
合体して「あさカツ」なんだか朝マ○クの新商品、あさカツバーガーみたいだ。
なんて事を考えていると、二度寝どころか頭は冴えてくる。しょうもない事を考えて無為に時間を過ごすのは嫌いではないが、窓から注がれる爽やかな風に惹かれて身体が勝手に動き出す。
6時すぎにバイクのセルを回す。走り出して数分、爽やかな風の心地よさは予想をはるかに上回った。こんなことだったら、ゴロゴロ、ウダウダと朝活変換なんかせずにすぐに起きればよかったと反省する。
2時間半ほどのショートツーリング、どこで写真を撮ろうかと考えながら峠道をトロトロと走っていると、作業着を着たピンクナンバーのスクーターが猛スピードで追い越してゆく、若干、このヤロウと思ったが教習所の適正検査で「追い越されたらイラッときますか?」という設問に対していい格好をして大きく「いいえ」と答えたのを思い出した。
ピンクナンバースクーターさんは「トイレに行きたいんだな」「それは一大事だ」と勝手に妄想を膨らまし事なきを得た。
爽やかだった風が次第に生ぬるくなってきたので、缶コーヒーで一服をして朝活を終えて家に帰った。
シャワーを浴び、部屋をエアコンでキンキンに冷やし、ベットにゴロンと横になり、気がつけば夢の中。
やっぱり二度寝は最高だ。
(おわり)
CONTINENTAL GT 650
06月16日
93グー!
エッセイ
「かすうどんとインバウンドと高野山」 ②
〜おにぎり編〜
そうそう、この店のメインはもうひとつあるそれは、「おにぎり」だ。
海苔で巻かれたおにぎりを手でもつと柔らか過ぎてバラバラに崩れそうになるが、絶妙にギリギリのところで崩れない、いかにも弘法大師の神力で米どおしがお互い意思でくっつきあっているのではないかと思わせる。
運動会の時に食べる、カチカチに握られているハード系おにぎりとは正反対のエアリー系おにぎりだ。なんとなく「おにぎり」ではなく「お握り」って感じだ。
かすうどんとお握りを半分ほど食べ終わると、痩せた白人系のインバウンドさんがご来店。
店主に「Can you speak English?」と問いかける。
店主は力強く「のぅ」と。
困った痩せた白人系インバウンドさんは、困り顔でメニューを翻訳ソフトを使い解析しようとしている。
おそらく「かすうどん」は翻訳されないだろう。
声をかけるべきか。
海外に行った時、片言でも話しかけられると嬉しくなることは自身の経験をもって知っている。
しかし、私は片言も「のぅ すぴいく いんぐりっしゅ」だ。そんなことを考えながら最後の一滴まで出汁を飲み干す。
一抹の不安がよぎる、高野山だけに痩せた白人系インバウンドさんはビーガンかも知れない。もし、運ばれた「うどん」におもいっきり牛の内臓肉が敷き詰められていたら絶対に「おぅ まい がぁっ」だ。
私は、痩せた白人系インバウンドさんが両手を挙げて本気の「おぅ⤴︎ まい がぁっ⤵︎」を聞くのが怖くて、そそくさとお会計を済ませて店を出てしまった。
なんでも良いから声をかければよかった。
バイクに跨り「かすうどん」を英語でどう説明すればよかったのかを、頭の中の古い古い単語帳を開き直し、ひとり英語レッスン反省会を行ったが「じゃぱにぃず ぬぅどる Udon」ぐらいしか思い浮かばない。
16時30分に和歌山市内で会議がある。それは、かなり重要な会議だ。途中高速も使えば、1時間30分で余裕で和歌山市内でまで戻ることができるので、時間を逆算しながら奥之院裏手の転軸山へバイクを走らす。
そこからの帰り道、走ったことがないけど山を下っているし道は繋がっているから大丈夫、大丈夫、大丈夫?
広かったはずの道がだんだん暗く細くガタガタになる。スマホを取り出して地図を確認するが、
「何処だ、ココは?」そう、すでに迷子になっていた。
神聖な高野山に不純な思いで上がり、御廟にも行かず、生臭物を腹一杯食べ、旅行者に親切にしなかった、そのバチがあたったのであった。
(おわり)
CONTINENTAL GT 650
06月16日
93グー!
エッセイ
「かすうどんとインバウンドと高野山」①
朝、用事があり、夕方からは会議2連チャン。雨か暑いかと本格的に地球全体が異常気象なので、弘法大師さんに「どうにかしなければ、地球えらいことになってるで」と伝えるために高野山にあがろうと決意。本当は「かすうどん」を求めて高野山に上がったのだ。
いつもならば、このトンネルを抜けると涼しくなるはず、しかし、風は生暖かい。それもそのはず、高野山大門前に設置されている電光掲示板は30.5度を指している。
暑いのにうどんを食べるのかと自問自答するが、気がつくと自然に暖簾をくぐり着席していた。
ここは、お目当ての「かすうどんの河内屋 高野山支店」さん。
「かす」うどんは、関西以外の人にはあまり馴染みがないかも知れないが、関西(南河内)の郷土料理で、油かすという牛のホルモンをラードでカリカリに揚げたものが、うどんにトッピングされているものである。
この美味しさを文面で伝えるのは相当難しいがチャレンジしてみる。
関西風の昆布と鰹がたっぷりきいた、あっさりしているのにコクがある出汁にホルモンの余計な脂が抜けるまでじっくり素揚げされ、旨味が凝縮された「油かす」が混ざり合う、ひとくち出汁をすすると、口の中いっぱいに広がるコクと旨みがどこか哀愁を感じさせる。
多くの人は、ホルモンというとホルモン鍋を思い浮かべるかも知れないが「油かす」は全くの別物、調理前の油かすは、これは食べても大丈夫なものかと疑問ももつフォルムをしている。
「なんか、このうどん油っぽい」なんて印象を受けると思うが、牛ホルモンの旨みだけの塊を関西の出汁たちが包み込む。ここまで書いておいて、この美味しさをうまく伝えられないことが歯痒い。
子ども(油かす)を聖母(出汁)がそっと包み込む、中世フレスコ絵で描けばこの美味さを伝えられるのだろうか。
それとも、死に際に何を食べたい?と問われると、「かすうどん」と言えば良いのだろうか。
おにぎり編に続く…
CONTINENTAL GT 650
06月11日
106グー!
おっさんの独り言 エッセイ風に
〜梅雨空を眺めて〜
ぱらぱらと網戸越しに庭先に落ちた雨音が奏でる。別に雨は嫌いではない、草花や木々たちが潤いを取り戻し喜んでいるし、枯山水の庭も静かに降る雨の方が風情があるではないかと、眠りにつく前に自分自身に言い聞かす。
毎朝6時半にセットしているスマホのアラームが鳴ると同時に「もしかしたら予報が変わっているかも」とわずかな期待をもちながら天気予報アプリを開いた。
「今日も本降りの雨になるでしょう、濡れた物を拭くハンドタオルがあると重宝します」
時にAIは当たり前すぎて笑える。ちなみに日本気象協会の2024年6月の降水的中率は90%らしい。
それでも、家を出る前「もしかしたら予報が変わっているかも」と天気予報を確認する。当然、天気予報は変わらない。
私の脳内に住み着いている主治医が、「これは、バイク乗りたい依存症ですね」と勝手に診断名をくだした。思い当たる節はたくさんある。
バイクシートが飛んで雨ざらしになっていないか心配する。
なにも用がないのにバイク用品店をウロウロとする。
車内からバイク通勤者や郵便配達員に向けてヤエーをしてしまう。
お気に入りのライダースジャケットを着ては鏡の前でひとりでニンマリする。
部屋でとりあえずヘルメットをかぶって生活をしてみる。
時間を忘れモトクルをたくさん見てしまう。
言い出したらキリがない。そうこれは依存の域だと。
依存は悪いことである。依存と聞いて真っ先に思い浮かぶ言葉は、ギャンブル、酒、異性、薬物だ。なので依存が悪いことであることは天地がひっくり返っても間違いないと思っていた。
脳内主治医が呟く「依存」って本当に悪いことだろうか。
確かに自分だけの力で抜け出せない悪い依存もある。
だけど、分解して平仮名にすると「よりどころがある」という意味となる。誰だって依り処はあった方が良い。
自分自身でコントロールできる依存は必要な依存だし、世の中、実は依存関係で成り立っている。
苦手なことや出来ないことを他人に委ね助けてもらう、そのかわりに自分のできることを最大限する。そんな関係性がある仲間や相棒がいることって素敵じゃあないかと......。
そうそう、大雨の日に無理にバイクに乗ろうとしたら、誰か私を止めてくださいね。それは、もう悪い依存になっているから。
ーーーーーーー
大雨が降りませんように、早く晴れた日が来ますように〜
CONTINENTAL GT 650
06月08日
96グー!
万物の始まりや宇宙の起源を指す阿形像が背後で睨みをきかす。私の二度目のバイク人生の意味は.....
以前の私もそうだったように、バイクに乗らない人は、おそらくこう言うだろう
「論理的に考えるとバイクなんて移動手段のひとつだし、戦争でより多くの敵を素早く倒す道具のひとつとして改良開発されたもの」
阿形像が語りかける
「人がはじめてバイクに跨ったとき、その人は何を感じただろうか」
論理的に道具としてのバイク
感情的に相棒としてのバイク
相容れないふたつが混ざり合う
甘いピーナッツと塩気がきいたバターで
ピーナッツバター
甘いチョコと爽やかなミントで
チョコミント
どちらも私の大好物
論理と感情
物事の終わり吽形像は、まだ何も語らない。
ーーーーーー
今日は少し、いつもより感傷的だ。
あっそうか、
いつもよりハイボールが濃いめだった💦
CONTINENTAL GT 650
06月04日
105グー!
空があまりにも蒼いから
全身の細胞ざわめき立ちを感じながら
裏山の頂上まで駆け上がった。
もうすぐ梅雨がはじまる。
「こっちの道はどこにつながるのだろう」
普段は走らない横道に外れ急勾配を走り抜ける
次第に道は細くなり少々荒れ気味だ。
空が近くなる。
頂上付近、鉄条網で囲まれその場に似つかわない一軒の建造物。
「これは、何かの研修施設?」
「まさか、何かの実験場?」
思わずスマホのカメラを起動させた
その瞬間に
...... ココニ イテハ イケナイ......
直感的に脳が反応をする。
車もバイクもとまっていない建造物。
カーテンの隙間からの気配。
こんなに蒼い空なのにこの場だけ空気が重くなる。
これ以上、立ち止まってはいけない、
バイクに戻り、足速にもと来た道を引き返した。
ーーーーーーーー
CONTINENTAL GT 650
06月02日
102グー!
おっさん休日探訪記③
〜飯食って、バイク屋に行って、絶品のコーヒー飲んで、温泉&サウナで整う〜
「味一」に「日方珈琲焙煎所」と完全に満足しきった最後の〆は、やはり温泉とサウナ。
向かった先は、紀州黒潮温泉。
旅とバイクと珈琲と酒と温泉と釣りと仲間と今の仕事がない人生なんて、ミッキーのいないディズニー、ビートルジュースがいないUSJ、パンダのいない某アドベンチャーなワールド(←言い過ぎた反省。パンダが帰ってくるのを期待しています)ぐらい、つまらない人生だと思っている。
もちろん、ここのお風呂の存在は知っていたが、どうも中途半端な観光地温泉感が強くて足が向かなかった。しかし、昨日一緒に走った0332r+の隊長イガラーが強く勧めるので仕方なく行ってみた。
海が見渡せる景観に、ツルツルのお湯、そして、濃い濃い炭酸泉。それとサウナ(水風呂が無いのは残念)。綺麗な脱衣室とお風呂。受付のおねーさんは、おっさんの汗で湿ったヘルメットを丁寧に預かってくれるなどなど、とても良い施設だった。
「あの温泉も、けっこうエエで!」と言っていたイガラー隊長の言うことを完全スルーし、まったく信じていなかったよ隊長ゴメン。
と言うわけで夕暮れも近づき、雨もパラつきそうだったので帰宅。半日休日を満喫したのでした。
〜おしまい〜
(0332rは、ツーリング仲間のチーム名YouTubeで「おっさんレボリューション0332r」で検索を!(うまい美味いと飯食べてバイクで走っているだけの映像だけどね💦))
CONTINENTAL GT 650
06月03日
91グー!
おっさん休日探訪記②
〜飯食って、バイク屋に行って、絶品のコーヒー飲んで、温泉&サウナで整う〜
脂細胞を満足させた私の次なる目的地は2りんかん。衝動買いでゴーグルとフェイスガードを買い出費。
ビューんビューんと気分は峠を攻めるライダー、真実は、ビューんビューんと口ずさみながら走る低速安全運転ライダーが和歌浦を一周し、以前からチェックしていた、「日方珈琲焙煎所」さんへ。
ジャスの音色と薄暗い店内、そして焙煎機から溢れる芳醇な香り、テーブルに着くと豆の種類ごとに酸味と苦味の強弱が書かれた説明書と小瓶に入った数10種の珈琲豆が並べられ、香りを確かめながら注文をできるシステムで無類の珈琲好きの五感が揺さぶられる。
そして、店主さんの珈琲愛と自信と大きなこだわりを感じる。他のお客さんからの注文に対しても、店主さんの細やかな気遣いが感じられとても好感がもてる。
私が悩みに悩みきり頼んだのは「コルトレーン」と書かれた珈琲。
後で聞くと店主さんがモダンジャスサックスプレーヤーのジョン・コルトレーンをイメージしブレンドしたオリジナル珈琲。
確かに最初にくる力強いフォルテッシモと重奏的な深み、次第にいつまでも続くコクと香りに包まれ、飲み終えた後は穏やかさが続く余韻、まさにトレーンといった感じであろうか(なんてね)。
次のブログ③に続く…
CONTINENTAL GT 650
06月02日
71グー!
おっさん休日探訪記①
〜飯食って、バイク屋に行って、絶品のコーヒー飲んで、温泉&サウナで整う〜
今日は午前中は仕事の会議(打ち合わせ)をして、昼前からは自由時間😁
バイクを走らせ写真を撮りに行こうと思っていた矢先。
私の脂細胞が「トンカツ食べたい」と叫んだので和歌山市駅の近所の名店「味一」さんへ
店内には、食事中のスマホ禁止‼️と書かれていたので料理写真は諦めたので、その美味しさを文章で表現してみよう。
注文をしたのは、「黒豚とんかつ定食(税込1200円)」。運ばれてきた第一印象は、なんてデカいんだ。ノギスで高さを測りたくなるほど肉厚のとんかつに代々継ぎ足してんのやろうなぁ〜と思えるデミグラスソースがかかった洋食ど真ん中のとんかつ定食。もちろん付け合わせは、ケチャップスパゲッティと味噌汁、そしてライスはお皿に平たくのせられている。
ひとたび、頬張るとあまーいロース肉の油が口の中一面に広がり、私の身体の8割をしめる全身の脂細胞が「とんかつ祭りだ〜」と踊り狂う。次は、デミグラスのかかったとんかつを逆転させライスの上にソースを塗りたくる。ライスとデミグラスを強制的に出会わせ、大きく口の中に放り込み、とんかつ、デミグラス、米のトリプルアタックで昇天。無我夢中で食べ切ってしまった。
次のブログ②に続く…