車輌プロフィール
ヒマラヤ登山において、案内や荷物運搬を行う現地チベット系ネパール人のことをシェルパという(正確にはヒマラヤ山麓に住むシェルパ族という少数民族)。そんなシェルパのように、道なき道を進むバイクという意味で、1997年に登場したのがスーパーシェルパだった。オフロードモデルという大きなジャンル分けの中で、セロー225のライバルとなるトレッキングバイクと位置付けられるバイクで、シート高は810mmと低く、1Gでサスが沈み込めば、両足漕ぎも可能だった。エンジンは、「闘う4スト」ことKLX250の水冷エンジンを空冷化した単気筒DOHCエンジンで、より中低速向きにセッティングしたうえで、6速ミッションもワイドレシオ化されていた。当初はフロントフェンダー位置(ダウン/アップ)で2バリエーションが展開されたが、のちにアップフェンダーが標準化された。登場以後は、大きな仕様変更を受けることなく2007年モデルまで生産された。とはいえ、海外市場向けの生産は続けられたようで、オーストラリア向けのモデルがSTOCKMAN250(ストックマン250)として、2010年代半ばに並行輸入されたこともあった。ストックマン250は農場などで用いられるバイクだったようで、ライトやエンジンなどに大ぶりなパイプガードが備えられていた。