ビーエムダブリュー | BMW K1300R
2008年のインターモト(ドイツ・ケルン)で発表された、横置き直列エンジンのKシリーズの進化モデル、それがK1300・シリーズだった。その中で、もっともパワフルでアグレッシブなキャラクターに位置づけられたのが、ロードスターを表す「R」の文字を与えられたK1300Rだった。前身のK1200Rゆずりの異形2灯ヘッドライトを中心としたデザインと筋肉質さを感じさせるスタイリングを持つストリートファイター(※)で、搭載した排気量1,292.7ccの水冷直列4気筒DOHCエンジンは173psの最高出力を発揮して、見た目を裏切らない運動性能をK1300Rに与えていた。但し、BMWの二輪車らしく、アクセル操作に伴うトラクション・ショックを軽減するために新開発されたドライブシャフトや、ハンドリングに影響するデュオレバーサスペンションの材質変更、イニシャルのみならずスプリングレートまで変更可能になった電子調整式サスペンション(ESAⅡ)などによって、扱いにくさを感じさせないという側面も持ち合わせていた。こののち、BMWのK・シリーズは、6気筒エンジンを搭載したグランドツアラー路線でモデルが構成されるようになり、K1300Rはラインナップから外れた。但し、ストリートファイターとしてのキャラクターは、S1000R(2014年-)に引き継がれた。※スーパースポーツからカウルを取り外し、バーハンドルを備えたカスタムの人気を受けて、メーカー自身もラインナップするようになった。