車輌プロフィール
1998年にデビューし、峠道などのツイスティロードをエキサイティングに攻めることができるバイクとして、世界中のライダーにセンセーションを起こしたYZF-R1。海外市場向けのモデルではあったが、逆輸入というかたちで日本でも販売されていた。水冷4気筒DOHC5バルブエンジンを搭載。この時代、ヤマハは吸気3・排気2の5バルブ方式をスポーツモデルに採用していた。2000年、2002年、2004年と2年ごとのモデルチェンジを行ない、熟成版の2006年モデルを経て、2007年に5代目へと進化。ここで4バルブエンジンを得て、6代目(2009年)では「クロスプレーンコンセプト」によるクランクを採用し、2012年にマイナーチェンジを受けた。2015年のモデルチェンジでは、公道ではなくサーキットでの走行とレースへの参戦を主眼に据えて、MotoGP用マシンYZR-M1の思想を受け継いだサーキット最速マシンとして生まれ変わった。同時に発表されたレース参戦用マシンのYZF-R1Mは、2015年の鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)において、ヤマハに19年ぶりの勝利をもたらし、2018年まで4連覇を果たし(2019年も2位)、サーキット最速を証明した。2020年モデルで大規模な変更を受け、エンジン、シャシー、電子制御など、各部が大きく進化した。デザインは従来モデルのイメージを踏襲しているが、同時期のMotoGPマシンであるYZR-M1風となり(フロントマスクに顕著)、空力効率も5%以上向上したとされていた。ユーロ5規制にも適合した。※YZF-R1は、2009年から2014年モデルまで国内向けモデルも設定されていた。また、2020年モデルの発表に合わせて、2020年秋以降に国内向けモデルの再設定が予定されていることもリリースされた(追記:2020年8月に発売された)。2022年モデルには、WGP参戦60周年記念カラーをまとった限定モデルも設定された。