車輌プロフィール
1992年に発売され、2017年をもって生産が終了したエストレヤ。直立した空冷単気筒エンジンはじめ、車体の造形は、1950年代のメグロジュニア(目黒製作所は後にカワサキが吸収)をほうふつとさせるものだった。249ccの空冷4スト単気筒SOHC2バルブエンジンが生み出す出力は20psで、同じ空冷単気筒のGB250クラブマンよりも10ps低いものでしかなかったことからも、走りの性能よりも、バイクそのものとしての存在感が、エストレヤの生きる道だったことがわかる。実際に、初期モデルから生産終了まで、細部の造形やメッキ加工、カラーリングなどにこだわり続けた。なお、エストレヤには主に4バリエーションが存在した。1992年登場時の「エストレヤ」は、セパレートタイプのサドルシートにフロントディスクブレーキが組み合わされていた。95年にはシートをダブルシート(前後一体)に変更した「エストレヤRS」が設定され、96年には、エストレヤとRSそれぞれに、フロントのディスクブレーキをダブルリーディングのドラム式とした「エストレヤカスタム」及び「エストレヤRSカスタム」が設定された。なお、少々ややこしい4バリエーション設定は、4年間で終了。2000年からは、エストレヤRSとエストレヤカスタムに集約された。2007年には、平成18年排出ガス規制に適合するためにフューエルインジェクションを装備。これを機に、RSとカスタムの区分はなくなり、ダブルシートにフロントディスクブレーキという組み合わせで、単に「エストレヤ」というモデル名となった。以降はカラーチェンジのみでイヤーモデルを重ね、平成28年排出ガス規制に対応することなく、2017年6月にファイナルエディションを発表した。※日本での販売終了後も、海外での販売は継続された。インドネシアでの名称は「W250」だった。