コラム:アドバンテージ流カスタム(ハイカムの勧め) #01
ADVANTAGE(アドバンテージ)のブログ
今回から『ハイカム』について、アドバンテージ独自の考えをお話しましょう。アドバンテージがハイカムを手掛け始めたのは最近のことで、それはアフターマーケットからハイカムがどんどん消えていき、やはり「日本製のハイカムを残していきたい」と思うところがあったからです。
皆さんは身近なエンジンチューニングとして、まず何を考えますか?クラッチチューニングでしょうか?それともマフラー?キャブレターの交換?ボアアップ…?いろいろあると思いますが、注目されているのはハイカムではないでしょうか?
旧車ブームに始まり、エンジンオーバーホールの選択肢としてボアアップするユーザーさんが増えてきました。その中でも同時に選択されるのが、ハイカムのチョイスです。旧車で言うと、どうしてもピストンの交換やスリーブの打ち替えになる事が多いのですが、ハイカムの定義としては、当然ノーマルのカムプロフィールよりもバルブリフトやバルブオーバーラップが大きくなった物の事を言います。
これまではレース用マシンに用いられる事が多く、近年では単にドラッグレースやテイスト(テイスト・オブ・ツクバ)に参加される方もいらっしゃるようで、ハイカムは注目されるアイテムになってきたと思います(ハイカムの正式な呼び名は『ハイリフトカムシャフト』と言います)。
近年では国内モデルと海外モデル(輸出用)のカムシャフトの差は少なくなりましたが、以前は国内モデルより海外向けモデルの車両の方がパワー的にも高く、チューニングにはフルパワーの仕向け地のカムシャフトを組み込む方法が流行った時代もありました。
2000年頃までは、輸出仕様車を日本の自主馬力規制値に合わせてパワーダウンした日本国内向け仕様車が販売されていましたが、エンジンなどのハードパーツは徐々に共通化され、CDIなどによるディチューンは残ったと言えます。
一般的に、ハイカムを装着するとオーバーラップとバルブリフト量の増大により、吸排気ポートの拡大と同等の効果が得られる事になるので、方向性としては低回転域から中回転域でのトルクは弱くなり、高回転域では性能が向上します。それゆえ、ボアアップとの相性は良いと言えるでしょう。
低速が削がれるほどのハイカムは、ストリートではまず必要はないと言えますが、より効果的にハイカムを活用するには、本来は圧縮比のアップであったり、ボアアップは有効なのです。続きは次回で。